徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

携帯電話、恐るべし(Nonfiction)

2007-07-05 04:16:20 | 寸評

 あちらのほうから、若い女性が、わき目も振らずにこちらへ歩いてくる。
 携帯電話を手にしていて、いまにも顔にくっつきそうだ。
 前の方を見ようともないで、歩きながら、電話の操作に集中している。あれで、大丈夫なのかな。
 人にぶつからないのかな。
 このままだと、どちらかが右と左によけないと、間違いなくぶつかる。
 当たり前の話だ。こちらも直進、あちらも直進だ。
 よくある光景で、その中に自分が直面しているという構図だ。
 女性がよけるか、こちらがよけるか、どちらかだ。
 こういう場合、大体は無意識のうちに、日常何事もなくすれ違い、何事もおきないものなのだ。
 でも、その慣れが心配だ。逆に何もないと思っていると、何かあったりする。
 もしものことがあったら・・・?
 絶対に何もないとはいえまい。
 
 相手を制止するために、こちらが立ち止まって、一歩も譲らなかったら・・・?
 (相手は、こちらがよけるだろうと思っているかもしれない。それとも相手がよけてくれるか・・・?)
 いや、多分二人はぶつかるだろう。その時、相手のどこかにもしも触れたら・・・?
 変な事件に、巻き込まれないとも限らない。

 この時、すれ違う瞬間に、肩先が少しだけ触れたが、こちらが左へ身をよけた。
 それで、やっぱり正解だった。
 あちらは、通り過ぎてから、こちらを振り返った。
 目が合った。あちらは、一瞬にやりと笑ったように見えた(?)。
 少し、腹立たしかった。
 歩きながらの携帯は、やめた方がいいでしょう。電話には電話のマナーが・・・。
 
 いつだか、満員電車の中で、接触した女性が、相手を訴えて刑事事件になった。
 無実なのに、有罪になった。まったく恐ろしい理不尽な話である。
 こんなことがあっていいのか。
 明らかに、冤罪事件である。
 このごろ、多い。
 ありえようのないことが、現実にはおきているのだ。
 
 閑話休題・・・。

 満員電車が駅のホームで、急行の通過を待っていた。
 高齢の女性が、シルバーシートに座っていた。
 突然、うめくような苦痛を訴えたのだ。
 何事が起こったのかと思った。
 女性は、ペースメーカーを装着しているのだった。
 幸い、近くにいた人と駅員、車掌の連携で、この時は大事にはいたらなかった。
 最初どうなるかと思ったけれど、ほっとした。
 携帯の電源を、切っていない乗客が近くにいたのだった。
 その女性は、隣りの駅の病院に通っている人だった。
 
 なければなくたっていいという人から、いや絶対に必要だという人まで・・・。
 いま、ほとんどの人が、携帯電話をもっている時代である。
 一人で、複数の携帯を持ち歩いている人もいる。
 確かに、とてもとても使い切れないほどの多彩な機能を持っていて、便利で重宝だからだ。
 そんなこと、分りすぎるほど分ってる。
 
 たかが携帯と侮ってははならない。
 ・・・便利であればあるほど、その使い方が問題なのだから。
 時と場合によっては、これ程の文明の利器も、人の生命にかかわる、危険な凶器ともなりかねない。
 

 やはり、梅雨は梅雨・・・。昨夜遅くなって激しい雨となったが、明け方にはあがった。
 今日は、晴れて暑い日になるだろう。