湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

初ハーフ振り返り

2013年02月04日 | ラン
 ハーフマラソン翌日。想像していたような、そして期待していたほどの筋肉痛はなかった。階段降りるときは半ロボット状態になってしまうし、普通に歩いていても太腿は痛む。でも去年5月にはじめて稲村ガ崎を往復したあとに出現した、あの強烈な筋肉痛の足元にも及ばない。

 昨日の初ハーフ。本やネットの情報から、やはり最初は抑え気味に走ろうと思っていた。会場の雰囲気にテンションがあがってしまってオーバーペースになってしまいがちなので注意しようと書いてあったが、そのあたりは多分大丈夫だろうと思っていた。しっかり自分の体の声に耳を傾けて、集中して走ろうと考えていた。

 ただはじめてのランの大会ということで、自分なりのモノサシみたいなものがまったくなかったのは心配だった。それから自転車とは違うダメージの出方がどんなものなのかがまったくわからなかったのも不安だった。追い込み気味の練習もしたけれど、レースと練習は違うので不安とともに変な期待もあった。

 そんなもろもろのプランと不安と期待を抱きながらのはじめてのランの大会。

 受付や準備に少々戸惑い、アップの時間はとれず。スタートは結構前目の位置から。スタート前に気温と湿度のアナウンスがあったのだけれども、そこで周囲が少しざわざわとした。「乾燥してるなぁ」とか「水分補給気をつけなきゃな」とかそんな感じの。自転車の大会では気温や湿度がアナウンスされるなんて経験なかったし、もしされたとしても余程気温が低かったり高かったりしなければたいした反応はないだろう。周囲の本気度の高さを感じてしまった。

 前目のスタートだったので、スタート直後の混雑もさほどではなかった。もちろん走りやすいわけではなかったけれど、はじめてのランの大会ということで比較の対象がないわけで「こんなものだろ」と思った。そして肝心のペースなのだけれども、これはやはりかなり速め。ガーミンで確認するとキロ4分を切っている。ただ大会特有のテンションに助けられて全然つらくない。なんてことは残念ながらなく、しっかり体も足も重く感じる。ただこれはアップ不足だからかなぁという気がしたので、少し我慢していればもう少し軽くはなるかなぁと思った。そうしてペースを落として3kmくらい。だんだん体が慣れてきた感じ。

 この3kmから10kmまでは比較的快適に走れた区間だった。途中給水を2回。8kmくらいでブレの少ないコンパクトなフォームで、良い感じのペースで走る人を見つけてその人に後ろにつかせてもらう。

 10km通過が確かネットで41分41秒。まだ余力はある。90分切りへの期待が高まる。

 けれどもそこから500mのちょうど真ん中の距離で、はっきりと何かがおかしくなった。ちょうど半分のところだったので、もしかしたら気持ち的なものだったのかもしれないが、足は重くなり、そしてお腹が痛くなってきた。エネルギーが切れて集中力が落ちたのかなと思い、きつさを感じながら右手に持っていたゼリーの袋をあけて、少しずつゼリーを口に入れつつ、ここから我慢の走りになった。

 12kmくらいで前を走っていた人のスピードが落ちた。迷いつつ、パスして前に出る。僕のペースも落ちていたので、前の人にとってもきつい時間だったのかもしれない。ただここでその人をパスしたのは失敗だったかもしれないとあとで思うことになる。

 15kmで腹痛がようやくおさまる。しかしすでにあやしくなっていた足ががくんと重くなり、痛みがではじめる。それでもこのペースが維持できればもしかしたらギリギリ90分切れるかもとすがりつくような気持ちがあったのだけれども、そこからペースは落ちるばかり。大勢の人がどんどん僕を抜いていく。18kmあたりでは、途中後ろにつかせてもらったあのフォームのきれいな人も抜いていった。あぁ、やはりあそこで抜くべきではなかったのだと思ったが、もちろんもうどうにもならない。

 残り距離が2km、1km、500m・・・と少なくなっていくが、スパートをする力はまったく残っていなかった。20~21kmのラップは4'50/kmとがた落ちながらもキロ4分台でなんとか持ちこたえているけれども、走っているときの感じでは6'00/kmを越えるくらいの激しい失速感だった。本当に苦しい苦しい初ハーフになってしまった。



 結局、はじめてのハーフマラソンの結果はこういうものだった。そして走り終えたあとの感想は、なんだかとてももやもやしたものだった。あれだけ苦しんだのだから出し切ったとも言えるのだろう。でも出し切った感はあまりなかった。このもやもや感、何かに似てるなと走り終えてから思ったのだけれども、なかなか思い出すことができなかった。でも夜、ふと思い当たった。ヤビツでTTをしたあとの感じとよく似ていたのだ。これについて書き出すと、すでに長くなっているエントリーがさらに長くなりそうなのでこれ以上は書かないけれど。

 出場を決めた4ヶ月前のことを思えば、タイム的には満足すべきものなのだと思う。ただもっとうまく走れたはずだという気持ちが悔しさを強くする。そしてうまく走れなかった理由のひとつは、自分のなかにあった安易な期待だったと思うだけに。初レースだったのだから仕方ないとも思うけれど、目標を90分切りとしながらも、あわよくばもっと良いタイムで走れるかもなんて期待がどうしてもあった。本番になったら、普段は出ない力が出て結構良いタイムで走れるのではないかなんて期待をしてしまっていた。だから結局序盤のスピードが抑えられなかった。もちろんそれはそこまでのきつさは感じていなかったからなのだけれども、やはり突っ込みすぎたら終盤の失速が大きいというランの特性を理解できていなかったのだ。もちろんタイムも大事なのは間違いないのだけれども、もしかしたら僕にとっては自分がそのレースをうまく走り切れたかのほうが重要なのかもしれない。

 というわけで、次の三浦は今回の教訓をしっかり生かして走りますよ!今回で一応自分の走力もわかったわけだし、過剰な期待はせず、でも実力よりは良いタイムが出るよう次はしっかりうまく走り切りたい。

 がんばろう~

 さて、初ハーフ翌日は休みだったので、まずは久々に二郎へ行き、久々に汁なしをがっつり。



 その後は映画館でTEDを観る。う~む、想像していた以上にストレートにお下劣でところどころでかなりひいてしまった。決してお下劣お断りな人間ではないのだけれど。その後は再びがっつり補給。クラムチャウダーのリゾットと、それから三浦を試走していた方々に刺激されてモンブランのタルト。明らかに補給し過ぎとも思ったのだけれども、その後の体重を見る限りそうでもなかったようで、あらためて自分にとってのこの初ハーフがどれだけ大変だったかを思い知ったりしたのだった。