湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

脈絡のない記憶、思い

2007年06月25日 | 日常生活
 ほんの数日前のことだけれども、ショックだけれどもショックに感じてはいけない、だけれどもやはりちょっとショックな事実をふとしたことで知ってしまった。それは胸が少し痛くなるようなことであり、同時に胸がほんのりと温かくなるようなことでもあったのだけれども、とにかくそのことを知った瞬間はちょっぴり凹んだ。でもそれを知ったのがちょうど“いつもの山道”を皆勤した日の夜だったこともあって、思ったよりもそのとき感じた気持ちに心がぐらぐらと揺れることなく、そのまますんなりと眠ることができた。少しきつかったけれども、1週間のあいだ何かに憑かれたように“いつもの山道”に通っておいて良かったなぁと心地良い睡魔にひきこまれながらそのとき少し思った。そして過去のそのことも、結局のところ今となっては一週間分のちょっとした体の疲れに勝るものではなくなっているのだなぁと思ったりした。

 翌日丹沢の林道を何本か走りながら、頭の中では学生時代の頃から今に至るまでのどうでもいい記憶がやたら行ったり来たりしていた。前夜知って少し凹んだこととはまったく関係ないのだけれども、なぜか頭のなかではそれくらいの期間の記憶が脈絡なく現れては消えていった。もっともそれもヤビツへの道に合流してTTモードになるまでのことだったのだけれども、丹沢の山のなかの林道を走りながらのその記憶の洗い流し(のようなもの)はなかなか悪くなかった。そして山のなかを自転車で走っているのがすごく気持ち良く感じた。黙々と自転車に乗りながら、すっと自分のなかに入り込んでいるような時間って僕は結構好きだ。

 さて今夜は3ヶ月振りくらいに鎌倉の焼き鳥屋に顔をだした。ここに来ると必ず注文する絶品のバラをはじめ、結構いろいろな種類の串物と鳥のたたきなどをビールを飲みながら食べた。この焼き鳥屋は20歳前から通っている僕のお気に入りの店なので、それはまぁいろいろな思い出がある。でもそれはそれ、焼き鳥は焼き鳥である。この日も頬をゆるませて美味しく焼き鳥を食べ、最後に“あがり”と呼ばれる熱々の鶏がらのスープをふぅふぅ言いながら飲み、店を出た。

 帰りは江ノ電ではなく、JRで藤沢駅まで戻った。そして藤沢駅から歩いて部屋まで戻った。歩きながら今度は自転車のことを考えた。今年は4月に僕にとっては肉体的にも精神的にもかなり過酷だった房総オフがあった。走り終えてしばらくはなかなかロードに乗ろうという気持ちになれないほど疲弊したのだけれども、あれはあれで貴重な体験だった。それから次の5月にはW屋さん主催の丹沢MTB耐久ツーリングに参加させてもらった。あれもとても過酷だったけれども、自分にとっては“はじめての体験”ばかりですべてのコースを走り終えたあとの充実感はちょっと簡単にことばでは言いあらせないほどだった。そして上半期の最後の日には、masaさんが企画する神奈川グランフォンド『僕らの丹沢・箱根200km』を走ることになっている。

 このコースは僕にとっては本当に魅力的で、プランナーのmasaさんが言うように走り終えたあとは心地良い充実感と達成感に浸りながらさらに神奈川を好きになれそうな気がする。ただそれも好天に恵まれてこそのこと。この企画が持ち上がった頃はもし今回が駄目だったら、無理せず気持ち良く走れる秋まで延期してもいいかなと僕は思っていた。でも今は上半期最後の自転車としてこのすばらしいコースを走れたらどんなにすばらしいだろうかと思っている。だって区切りの良い日に、こんなコースを走れるなんてホントすばらしいじゃないですか!

 というわけで、今とても強い気持ちで30日の好天を祈念している。そして2007年上半期の自転車を、ぜひともこの神奈川グランフォンド『僕らの丹沢・箱根200km』で〆たいと思っているのである。