山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

残雪の山 栂池高原~白馬岳 白馬大雪渓滑降(その2)

2015年05月13日 | ちょっとそこまで

 4月27日(月)

 ここしばらく晴天が続く。昨夜星空を見た。

 眼下に雪に埋もれた白馬大池山荘と、これまた雪に埋もれた白馬大池を見下ろしながらテントをたたむ。テントのすぐ横、ハイマツを横切った所に夏道があった。道にはもう雪はない。

           

 7時30分、撤収を終え白馬岳を目指す。兼用靴がガチャガチャと音を立てる。一歩、一歩踏みしめるように歩かなくてはいけないが、こういう歩き方が逆に良いのかもしれないが疲れる。

 雷鳥坂を登り切ると視界が開け、船越ノ頭だ。右手前方には、雪倉岳や朝日岳が手に取るように見渡せる。雪倉岳は、スキー登山で二度ほど行ったことがある懐かしい山。一度は、蓮華温泉からで、もう一度は白馬岳からだった。

           船越ノ頭から、栂池方面にかけて素晴らしくいい斜面がある。地理がよくわからないのが残念だ。

              

                              登って来た道を振り返る

              

                                   雪倉岳(手前)と朝日岳

              

                 道は続く。この辺りから雷鳥の姿を頻繁に見る。今日は、人間の姿はない。

           

                   杓子岳の向こうに見えるのは、唐松嵩や五竜岳だろうか

        

  さして急な登り下りはないが、幾分くたびれる。雷鳥が縄張り争いをしていた。

        

                      小蓮華岳にて。白馬まで、まだだいぶある。

         

  三国境を過ぎると、白馬岳が近くなってきたように感じる。写真の天辺が頂上かと思った。

         

  きつそうな雪面が見えて来たが、近づいてみるとどういうこともない。アイゼンは持って来なかったけど特に問題はなかった。上の写真のピークに登ったらまだ先があった。

                            そして、ついに頂上が現れました。

        

                  頂上着。この靴を履いて雪のない道を歩くのは大変ですよ。

            

                頂上から、真下にむけてカメラのシャッターを切る。迫力満点で身震いする。

         

                          懐かしい白馬山荘。まだ、あまり人影はなかった。

        

                           いよいよ、大雪渓へ滑くるど~。

         

                     写真右下辺りがネブカ平辺りか?登山者が休んでいました。

       

            今まで滑ったどの斜面より迫力はある。しかし、残念なことに雪面は雨が流れた跡のためズタズタだ。

           

                      杓子岳の槍。北アの槍ヶ岳によく似ている。

       

                         下部の方には素晴らしいデブリが・・・。

        

 白馬大雪渓を滑り猿倉へ降りる。途中、平坦な雪道が続きこれでくたびれました。猿倉でバスの時刻表を見たら、何とバスはまだ運行していない。仕方がないのでタクシーを呼ぶ。栂池高原まで五,〇〇〇円程かかりました。ゴンドラ入り口にある温泉に入り、ホット一息。ビールを飲んで暫し休む。

 一休みして、今夜のねぐらをさがさないといけないがどうしようかと、付近をうろつく。栂池高原駐車場はガラ空きなのでここで車中泊をしても良かったが、白馬村まで行くことにした。タクシーに乗っていたとき、素晴らしい景色が見えたのでそこへ向かう。白馬大橋の袂で、桜の花が満開。うまいことに、キャンプ場になっていて、シーズン前だからということで一,〇〇〇円でOKでした(白馬アルプス オートキャンプ場)。

            写真は、白馬大橋から見た朝の白馬三山。写真右手がキャンプ場。山桜が綺麗だった。

     

                   しめった装備を乾かす。無事下山したという実感が湧く。

        

  白馬の大雪渓は、斜度はそれほどでもないがなだれや落石に注意が必要。そんなリスクが大いにあるので、敬遠する人もあるようです。しかし、猿倉から1日で登るのは重労働だ。栂池高原から登り、途中で一泊して行くのが良いような気がする。いずれにせよ、山スキーは体力勝負だということだが、それだけに達成感はある。

      7時40分スタート。12時10分白馬岳山頂。猿倉に着いたのが3時前だった。