下見をしたものの、雪解けの早さにオートルートをあきらめかかっていた頃の3月5日、裏大山キリン峠へいってみた。奥大山のスキーに車を止めスキーを担いでスタート。思いの外、雪が多いのに驚く。
しばらく車道を歩き鍵掛峠手前からスキーにシールを貼り歩き始める。キリン峠から見晴らす山々は雪を残し、スキー可能な様子だ。もしかしたら、オートルートはまだ可能かもしれないと感じる。
写真は、キリン峠から鳥越峠
意を決して3月10日、オートルートに挑戦。1泊2日で大山寺まで抜けようとと犬挟峠に車を停める。しかし、裏大山との残雪の違いはなんだろう。
雲居平で一息入れて、下蒜の急な登りにかかる。頂上間近の一番急な登りは部分的に雪を残しているが、キックステップで登る。
蒜山は、下蒜からの眺めが一番ではないかと思うが・・・。遙かに大山山塊が雪を残し美しい。明日、あそこ行くことができるだろうか。少し不安にもなる。
下蒜から中蒜にかけてしばらくスキーが利用できそうだ。スキーは担ぐものではなく滑る道具だ。雪の残る斜面を選んで滑るが、夏道からそれたためスキーをはずして藪こぎのトラバースとなる。やれやれだ。
雪もたっぷりあれば楽しい滑降が期待できる中蒜への下り。フングリタワまで歩く。
下蒜から上蒜に向かうにしたがって雪も増えてくる。山の位置関係のせいだろう。中蒜の登りは結構な残雪。
下蒜から中蒜間は結構長い。上蒜から中蒜を振りかえる。
中蒜頂上からスキーを履く。写真左の雪面に滑り込み幾分スキーを楽しむがすぐに雪も切れる。
蒜山最後の登りをがんばり、上蒜の頂上にたどり着く。しばらく歩いた後、オロガタワへ向かって滑り込む。ここも途中で雪が切れるのでスキーを担ぐ。
オロガタワの道標は朽ち果てて何も読めない。ここよりアゼチへの登りになるのだが道が二つに分かれ、どちらにも赤い布きれが見える。とにかく今来た道の延長をまっすぐに登る。ものすごい藪こぎとなった。何の因果でこんなところを登らなければならないのだろうかと、自問自答する。
アゼチへの登りの藪こぎでくたびれはてながらも頂上に達する。そろそろ時間が気になり始めるが今日中に鏡ヶ成まではと思う。
アゼチから上蒜を振り返って(上の写真)。アゼチ頂上付近(写真下)
アゼチからの皆ヶ山。皆ヶ山まで達すれば後は何とかなるだろうと思ったのが大間違い。そろそろ天気も下り坂。時折ガスで視界を遮られる。
皆ヶ山からオオナメラ(なぜこんな名前なのか知らないが地図にそう記してある)までは雪もありすぐに着くはずだったのだが、調子よく滑っていたらとんでもない方向に迷い込んでいた。ガスが晴れて愕然とする。オオナメラへのコルが左手はるか上方に。尾根を一つ間違えてかなり下の沢まで降りてしまっていた。スキー板を引きずりながら延々と登り返す。6時30分、今日はここまでとあきらめテントを張る。夜小雪がぱらつく。ブランデーをちびりちびり、ラジオを聞きながら食事を済ませる。靴の間から雪が入ったせいか靴下が湿っぽい。象の足を持ってきてよかった。それにしても最高級の靴なのだがこのメーカーは・・・。
寝過ぎたため朝の出発がおそくなった。テントをたたみ8時スタート。オオナメラ頂上から宝珠山、さらに烏ヶ山が見える。鏡ヶ成は近い。頂上からのスキー利用を考えたが昨日の失敗もあり、藪の中をしばらく下ってからスキー滑降。写真は鏡ヶ成方面からのオオナメラ。
頂上右の急なブッシュを下るが、下から見ると頂上からスキーで回り込んで下れそうだ。今日までのコースの中で一番が、このオオナメラからの下りだろう。
しばらく滑った後、宝珠尾根へと登り返す。烏ヶ山も間近に迫る。まだ雪はありそうだ。
宝珠尾根近くから振り返るとオオナメラ、皆ヶ山、二俣山が見える。11時に鏡ヶ成に到着。
結局中国オートルートは鏡ヶ成までであきらめる。今日中に大山寺までいけそうもない。体力・気力とも喪失した感じ。国民宿舎からタクシーを呼び引き返すことにする。幾分心残りだが、それでも未知の部分がクリアーでき山の様子がわかっただけでも成果だ。
来年こそは決着を着けよう。
中国オートルートなどと命名したこのルートだが、雪さえあれば本当にすばらしいコースだと思う。日本オートルートにはない野趣たっぷりのおもしろさがあり、これから残雪期の人気コースになるような気がする。
オロガタワからアゼチ、皆ヶ山、さらにオオナメラ、鏡ヶ成までの間に人の足跡があるのには驚かされた。やはり山好きの人たちが歩いているということだが、スキーの跡はなかった。
途中、鏡ヶ成の国民宿舎を利用すれば1泊2日で大山寺まで抜けられると思う。しかし、これも天気次第、雪次第といったところだ。ゆとりを持って、ゆっくりと楽しくやるには2泊ないし3泊が適当だろう。
しばらく車道を歩き鍵掛峠手前からスキーにシールを貼り歩き始める。キリン峠から見晴らす山々は雪を残し、スキー可能な様子だ。もしかしたら、オートルートはまだ可能かもしれないと感じる。
写真は、キリン峠から鳥越峠
意を決して3月10日、オートルートに挑戦。1泊2日で大山寺まで抜けようとと犬挟峠に車を停める。しかし、裏大山との残雪の違いはなんだろう。
雲居平で一息入れて、下蒜の急な登りにかかる。頂上間近の一番急な登りは部分的に雪を残しているが、キックステップで登る。
蒜山は、下蒜からの眺めが一番ではないかと思うが・・・。遙かに大山山塊が雪を残し美しい。明日、あそこ行くことができるだろうか。少し不安にもなる。
下蒜から中蒜にかけてしばらくスキーが利用できそうだ。スキーは担ぐものではなく滑る道具だ。雪の残る斜面を選んで滑るが、夏道からそれたためスキーをはずして藪こぎのトラバースとなる。やれやれだ。
雪もたっぷりあれば楽しい滑降が期待できる中蒜への下り。フングリタワまで歩く。
下蒜から上蒜に向かうにしたがって雪も増えてくる。山の位置関係のせいだろう。中蒜の登りは結構な残雪。
下蒜から中蒜間は結構長い。上蒜から中蒜を振りかえる。
中蒜頂上からスキーを履く。写真左の雪面に滑り込み幾分スキーを楽しむがすぐに雪も切れる。
蒜山最後の登りをがんばり、上蒜の頂上にたどり着く。しばらく歩いた後、オロガタワへ向かって滑り込む。ここも途中で雪が切れるのでスキーを担ぐ。
オロガタワの道標は朽ち果てて何も読めない。ここよりアゼチへの登りになるのだが道が二つに分かれ、どちらにも赤い布きれが見える。とにかく今来た道の延長をまっすぐに登る。ものすごい藪こぎとなった。何の因果でこんなところを登らなければならないのだろうかと、自問自答する。
アゼチへの登りの藪こぎでくたびれはてながらも頂上に達する。そろそろ時間が気になり始めるが今日中に鏡ヶ成まではと思う。
アゼチから上蒜を振り返って(上の写真)。アゼチ頂上付近(写真下)
アゼチからの皆ヶ山。皆ヶ山まで達すれば後は何とかなるだろうと思ったのが大間違い。そろそろ天気も下り坂。時折ガスで視界を遮られる。
皆ヶ山からオオナメラ(なぜこんな名前なのか知らないが地図にそう記してある)までは雪もありすぐに着くはずだったのだが、調子よく滑っていたらとんでもない方向に迷い込んでいた。ガスが晴れて愕然とする。オオナメラへのコルが左手はるか上方に。尾根を一つ間違えてかなり下の沢まで降りてしまっていた。スキー板を引きずりながら延々と登り返す。6時30分、今日はここまでとあきらめテントを張る。夜小雪がぱらつく。ブランデーをちびりちびり、ラジオを聞きながら食事を済ませる。靴の間から雪が入ったせいか靴下が湿っぽい。象の足を持ってきてよかった。それにしても最高級の靴なのだがこのメーカーは・・・。
寝過ぎたため朝の出発がおそくなった。テントをたたみ8時スタート。オオナメラ頂上から宝珠山、さらに烏ヶ山が見える。鏡ヶ成は近い。頂上からのスキー利用を考えたが昨日の失敗もあり、藪の中をしばらく下ってからスキー滑降。写真は鏡ヶ成方面からのオオナメラ。
頂上右の急なブッシュを下るが、下から見ると頂上からスキーで回り込んで下れそうだ。今日までのコースの中で一番が、このオオナメラからの下りだろう。
しばらく滑った後、宝珠尾根へと登り返す。烏ヶ山も間近に迫る。まだ雪はありそうだ。
宝珠尾根近くから振り返るとオオナメラ、皆ヶ山、二俣山が見える。11時に鏡ヶ成に到着。
結局中国オートルートは鏡ヶ成までであきらめる。今日中に大山寺までいけそうもない。体力・気力とも喪失した感じ。国民宿舎からタクシーを呼び引き返すことにする。幾分心残りだが、それでも未知の部分がクリアーでき山の様子がわかっただけでも成果だ。
来年こそは決着を着けよう。
中国オートルートなどと命名したこのルートだが、雪さえあれば本当にすばらしいコースだと思う。日本オートルートにはない野趣たっぷりのおもしろさがあり、これから残雪期の人気コースになるような気がする。
オロガタワからアゼチ、皆ヶ山、さらにオオナメラ、鏡ヶ成までの間に人の足跡があるのには驚かされた。やはり山好きの人たちが歩いているということだが、スキーの跡はなかった。
途中、鏡ヶ成の国民宿舎を利用すれば1泊2日で大山寺まで抜けられると思う。しかし、これも天気次第、雪次第といったところだ。ゆとりを持って、ゆっくりと楽しくやるには2泊ないし3泊が適当だろう。