知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

パターナリズムと地方自治。

2010年04月22日 | 自分の未来を組み立てる。
地方分権が進まない理由としては、
 中央官庁が権点を手放したくないと考えている
というもののほかに、
 地方自治体に任せて大丈夫なのかという懸念がある
といわれています。

どういうことかというと、
 地方が自分で決めることができる
とすると、
 東京、大阪、名古屋など大きいところはいい。

人材もいっぱいいるからです。

でも、過疎の進んだ自治体には、
 優秀な人がたくさんいるのか。

条例制定権を行使して、
 地方議会に、地方にあった条例を立案するスキルがあるのか。

ないでしょう。
だから、国家が、全国一律の基準をきちんと決めて、
 国民の利益が害されないようにしている
のですよ。

いわば、親心です。
学校の部屋数、運動場の広さ、
建物の鉄骨の太さ、数、
病院のベット数・・・

細かいものもきちんと決めてあげているんです。

これらの規制は、
 あなた方のためですよ。


こういう論法です。

これは、まさにパターナリズム。

つまり、パターナリズムと
 大きな国家や中央集権国家
とは深く関係するということです。

パターナリズムが、
 大きな国家を正当化する根拠となっている
といえるわけです。


田舎の地方議会を傍聴しに行ってみるとよいと思います。

 なくてもいいのでは?
と思えるはずです。

現状は、
 条例はほとんど行政(市役所職員)が作っている。

地方議会議員は市の担当者の説明を受けて、
 趣旨がよくわからない的外れな質問をする。
 市の担当者も、噛み合っているのかよくわからない答えをする。
 そして、可決。


ただ、彼らが目を覚まして、活発になるときがあります。
それは、
 議員定数を削減する条例、
 報酬を削減する条例
です。
今の名古屋市の戦いがこれです。

彼らの言い分は、
 議員の数を減らせば住民の意見が市政に反映されなくなる
ということ。

ただ、世界的にみると、人口に占める地方議員の数は非常に多い。
しかも、年に数回しか発言しない人もいる。
その人数が本当にいるのか、現時点で、住民の意見をどの程度反映しているのかは、検証されていない。


個人的には、
 議員の数と報酬を下げ、
 お金のためではなく、
 市政のために活動してくれる意思と能力を備えた人
のみが、議員になれるようなシステムを築くべきだと思います。

数を減らせば、質が上がる可能性があります。
競争が生まれるからです。勉強もするはず。

今は、兼職が許されているため、自分の仕事をもっていて、
仕事の合間に議会に行っている人も多い。

年金の上乗せ分と考えて、議員になっている高齢の人もいる。

そういう人は、排除して、
 地方議会の質を向上させる。

そのうえで、
 パターナリズムは必要ない。
 僕らの議会は自分で決めて自分で実行できるスキルをもっている。
つまり、
 知的に成長した議会である
という主張をして、
 中央官庁の権限を奪っていく。

人が幸せに生きるために国家があると仮定すると、
 一番生活に深く関係してくるのは、実は市政です。

市役所レベルでいろいろな行政サービスがワンストップで受けられることが
 効率もよく、質の高いサービスが提供できる
と思います。

橋下知事には頑張ってもらいたいと思います。
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