知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

平穏に生きるのが難しい国になりつつある。

2021年07月22日 | 国家論
オリンピックの音楽担当者など
 合計3人が過去の言動を理由
として、
 ネットに拡散し、問題となり、辞任、解任
という事態になりました。

1994年の雑誌の記事で、
 中学生時代のいじめを語った内容。

ホロコーストを揶揄するネタ。

 オリンピックの理念にそぐわない
ので、人選を間違えたという批判はあるのは、理解できます。

ただ、
 過去の言動を探し出して、問題にする
ことが横行すると、
 おそろしくて何も言えない状況になってしまう
のではないかという危機感もあります。

 言論の萎縮的効果
が働くことになるからです。

 多くの国民は、自分は公職に就くことはないから、関係ない
と思っているかもしれないですが、
 フェイスブックの何気ない投稿が拡散して炎上する
ことで、
 会社の耳に入り、出世に支障が出たり、リストラ対象となったりする
ことも十分に考えられるということです。

そうなれば、フェイスブックの投稿は避けようということになるはずです。

また、居酒屋で仲間うちで、酔った勢いで悪口を言ったら、
 こっそり録音していた人がいて、拡散し、差別主義者のレッテルが張られる
こともありえます。

現に、政治家の後援会では、政敵が侵入し、スピーチを録音し、
 失言や問題発言を拡散しています。

地元の後援会で、リップサービスで、
 地域のために国土交通省に働きかけて
 高速道路建設が実現するよう全力で取り組む
と言おうものなら、
 利権を使って、支持を取り付けようとしている
と批判されることになるわけです。


インターネットやスマートフォンによって、
誰でも発信者になれるということで、
 多くの情報に接する機会が得られ、良い社会になる
と思っていました。

しかし、
 多数の匿名性による攻撃

 それを面白おかしく報道するメディアによる増幅効果
によって、
 どんどん平穏に生きるのが難しくなっている
ように思います。

過去には、タブロイド紙や週刊誌がそういう役割を果たしていました。
芸能人の不倫や政治家などの問題発言などは、
 大手新聞社は品がない
として、
 取り上げていなかった
ので
 所詮は信憑性が低いゴシップネタ
とされていたわけです。

最近では、ネットの記事がタブロイド紙、週刊誌の役割を果たし、
 個人のツィートをこの点について、ネットの反応は…などとして、報道する
ようになり、
 質のフィルターが働かなくなり、拡散し、炎上し、社会的に抹殺する
というようになりました。

ゴシップネタも、
 メディアは、質の高い政策同様に扱い、説明責任を果たすべきだ
と訳の分からない論法を展開します。

不倫はプライバシーの問題であり、説明責任などありません。

憲法においては、
 個人の人権を制限するには、適正手続(31条)のもと、
 法律(規則)に違反したことしか、不利益を及ぼしてはならない
というのが、原則です。

従業員の不倫を理由に解雇した場合、
 就業規則で品位を乱す行為は懲戒理由として定めていても、
 解雇は処分が不当に重いため、解雇権の濫用であり違法である
という判断がなされると思われます。

過去の犯罪は、公訴時効にかかれば、逮捕、起訴されることはありません。
そのため、過去の犯罪の疑いを理由に解雇することもできません。

これにより、
 結果として自由が保障されることになります。

ただ、日本人の精神には、ムラ社会というものが根付いています。
日本が法治国家になったのは、
 明治以降で、江戸時代までは奉行所があったものの、必ずしも「法」によって裁かれていた
わけではありませんでした。

特に、ムラでは、
 ムラの掟に反したものは、村八分にして徹底的に無視したり、悪口をいったりして
 火事や葬儀以外は助けない
という厳格な制裁を科すことで、
 秩序を維持していた
わけです。

最近の「炎上」は、この村八分に似ていて、
 前近代的で、陰険な感じがします。

いじめっ子を、みんなでいじめているような感じです。

 言論の自由市場
には、
 人を批判する自由
も含まれるので、
 そのこと自体は否定されない
かもしれないですが、
 みんなで寄ってたかって、その人と契約し続けているのは問題だ
とか、
 お前も同罪だ
とか、
 社会的制裁を科すように働きかけを行う「自由」までは行き過ぎ
だと思います。

こういう精神性が当たり前となってしまうと、
 日本が韓国化して、世界から軽蔑される国になってしまいます。

韓国は、反日無罪という言葉があるように、
 親日の言動をした人を社会全体で攻撃し、撲殺しても軽い刑罰ですむ
という恐ろしい国です。

親日派の財産は、孫の代であっても、取り上げるのが当然だと思っています。

何十年前の言動も、
 決して許されることはないし、一生、死後孫の世代だろうと責められて然るべきだ
と考えているわけです。

国民全体で、不買運動をしたり、
オリンピック憲章に反することを自覚しながら、故意に垂れ幕を掲げたりして、
 世界中で異常さを指摘されています。

ただ、これで損をしているのは、実は、韓国国民です。
現在、日本企業のみならず、欧米の企業も、
 労働組合など、あまりにも攻撃的な民族性に嫌気がさして韓国脱出を図っています。

中国もそうですが、
 現在の世界経済では、人・金・物・情報が集まらない国は衰退するしかない
ので、
 嫌われた国家が豊かになることは難しい。

約束を守らない人や、執拗に値切ってくる人、すぐに攻撃的に喚き散らす人とは、
 だれも取引したくない
はずです。

日本人は比較的温厚な国民で、
 むしろ、取引については、もう少し狡猾になったほうがよい
と思いますが(シャインマスカットの登録し忘れなど)、
 ネットを中心に、そうでもない状況になってきている
ような気がして、
 このまま韓国のような国民性が根付いてしまったら
と思うと、不安になります。 
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