暘州通信

日本の山車

●752 岐阜県の裏金疑惑

2006年07月14日 | 行政・司法問題
■岐阜県庁で起きた裏金疑惑。
■事件は当初の予想上にひろがりを見せ、はるかに深い根をおろしているようだ。
■捜査が進むにしたがって、岐阜県職員、組合役員の中には相当動揺しているものがあり、外部組織、外郭団体に移った裏金関係者には相当深刻な問題となっているという。
■辞職勧告、懲戒、譴責などの処分が行われるようになれば、減給処分を受ける職員は相当ありそうだ。
■なかでも一番懸念されるのが上司の罪をかぶって自殺するケース。
■旧岐阜県知事、副知事、出納長、幹部職員は潔く認めることだ。
■上司の塁が、部下の職員に及ぶようなことがあってはならない。
■現古田肇知事は、上意下達の弊風をただし、闇からヤミに葬ることなく十分訓戒し、きびしく徹底すべきだろう。

●751  岐阜県知事(前)と高山市長の癒着 4

2006年07月14日 | 行政・司法問題
21:平成12年、高山市は突如として、高山市西郊の前原町、八日町にかけて都市計画施設屠畜場の新設を行うことになった。

22:屠畜場の新設事業は高山市の都市計画施設と位置づけられ、仮名称は
「新飛騨食肉センター」という。

23:高山市は都市計画施設建設を建築するためまず用地の取得にかかった。

24:高山市議会に諮り、土地取得のため5億円の債務負担行為が議決された。

25:用地取得は土野守高山市長と梶井正美高山市土地開発公社理事長との間で業務委託契約が交わされた。平成14年度末を期限として、高山市が行う新飛騨食肉センター建設事業の目的となる土地の取得である。梶井正美は高山市助役でもある。

26:高山市土地開発公社は高山市から受任した土地の買い付けに入ったのだが、まだ土地の取得が終わっていない段階で不可解な事が生じた。

27:国土交通省(建設省)から借りて高山市道となっている土地、水路、私有農地が次々埋め立てられ、やがて大きな建築物が建ちはじめた。

28:高山市に確認したところ、都市計画施設を前倒しで建築しているという回答だった。
30:平成14年4月、建築物は完成して登記されたのだが、その時点で登記名義人(所有者)が飛騨ミート農業協同組合連合会になっていたことから騒然となった。

31:新飛騨食肉センターは高山市営の都市計画施設のはずなのに、いつ飛騨ミート農業協同組合連合会の財産に移ったのか?

32:新飛騨食肉センターには国(厚生労働省、農林水産省)より約24億円、岐阜県より約8億円、飛騨地区旧20市町村より約12億円など合計でおよそ44億円の公費がつかわれている。

33:約44億円の公費は、高山市の都市計画施設屠畜場・新飛騨食肉センター建設のため交付されたはずである。

34:なぜそれがそっくり農協系の団体の手に渡ったのか?

35:実は後日になって農協系の手に渡ったのは約24億円ほどだったとの見解が示された。

36:少し前になるが、雪印乳業の大阪支店や、兵庫県伊丹工場などであいついで不祥事が表ざたになったことがある。

37:これに加えて食品の偽装問題が起きた。外国産牛肉を国産と偽って市場に流していた事件である。

38:このとき農協も輸入した鶏肉を国産と偽って売りさばいていた偽装問題も表に出た。

39:国民の信頼を失い、食品につぎつぎと疑惑が発生した時期である。

40:このとき全農の会長を務めていたのが大池裕である。大池裕は責任を取らされ自認した。

41:この大池裕が、飛騨の出身で、飛騨くみあいミート株式会社の代表、飛騨ミート農業協同組合連合会の会長を兼ねていた。

42:新飛騨食肉センターが完成したとき、農林水産大臣武部勤ははるばる高山まで来て祝詞を述べたのには、かねてより大池裕とは昵懇のあいだだった。

43:新飛騨食肉センターの建設事業は、表向きで。約20億円は武部勤、岐阜県知事、高山市長土野守、飛騨市首長にらわたっていったとうわさされている。

44:政治、行政を行うにはお金がかかる。

45:武部勤はそのあと自民党の幹事長になったのは周知の通り。梶原拓岐阜県知事、土野守高山市長らが強い力を発揮できた影に簿外処理された裏金があるのはむしろ当然。

46:このたびの岐阜県の裏金には目の届きにくい飛騨地方で捻出したウラ資金があったと推定されている。

47:事件が薄々世間の耳目をあつめはじめたとき、C新聞、A新聞らの記者から強い批判を受けた。

48:岐阜県警本部は岐阜県の内意をくんで、不自然なくらい頻繁に高山警察署の刑事部長を栄転? させ、事件に取り組ませない工作まで画策している。

49:こんどの岐阜県裏金疑惑をいちはやく報道した岐阜新聞に賛辞の声がある。

50:椿洞の産業廃棄物不法投棄について前・後20回にわたって「100年の負債」を公表された新聞は公器の勇を讃えたい。