痩せ地の春野に,
あまり他の草が密集していない道端に,
たよりげない細茎をひょろひょろと伸ばして,
小さな薄紫色の花が見られます。
ランと名がつきますが,
ゴマノハグサ科のマツバウンランです。
茎の下の方にだけある葉が松葉に似ていて,
私はウンランの花を知りませんが,
花がウンランに似ているのでこの名があるそうです。
アメリカ原産の比較的新しい帰化植物,
新しいといっても60~70年前に
最初に日本で見つかったようです。
このたよりげないところがよいのか,
葉のないところにつくこの花がよいのか,
けっこう愛好者の多い野の花のようです。
潅木の中から出ていたこのマツバウンラン,
なぜか,他のものに比べると茎も太く,
花もやや大きいように思います。