朝鮮半島には軍事境界線が存在する。第二次世界大戦後、アメリカとソビエトが冷戦時代に入った証である。既に60年以上の年月が経過したが、軍事境界線は未だに消えることはない。南北に分断され、全く異なる政治形態の国として発展してきた。資本主義国と共産主義国がお互いに角を突き合わせているのだ。しかし、最近、韓国の大統領が北朝鮮に近い考え方に傾注したため、北朝鮮に近付いてきた。北朝鮮も韓国から擦り寄ってきたから、これ幸いと話に乗っかったという事だ。
とはいえ、軍事境界線は簡単に取り外すことは出来ない。そもそも、韓国は南北の休戦協定に参加していないのだ。この休戦協定には、アメリカと北朝鮮、中国の三ヶ国で結ばれている。韓国は全く関係なく結ばれている、という事を韓国国民は知っているのだろうか。正しい歴史を教えていない韓国国民は、韓国と北朝鮮が同意をすれば休戦協定がなくなると思っているのかもしれない。そんな簡単ではないのだ。
休戦協定には第三国であるアメリカと中国の同意を必要とするのである。そもそも、朝鮮戦争(韓国では韓国戦争という名称で教えている)は韓国軍が余りにもだらしなかった為に、アメリカ軍を中心にした国連軍と中国軍をバックにした北朝鮮軍の戦いであった。韓国軍は敗走して実際には国連軍と北朝鮮軍・中国軍の戦いになっていった。従って、連合軍がいなければ朝鮮半島は北朝鮮軍・中国軍に占領されていただろう。
休戦協定によって軍事境界線が敷かれたが、決して真っ直ぐな境界線ではない。良く見ると山や川に沿って曲がりくねっている。軍事境界線には緩衝地帯が設置されている。個々には多くの地雷が埋められており、目に見えない恐怖が置かれているのだ。よく北から南へ境界線を潜り抜けて脱北者が来るが、命がけなのである。ここも、平和条約が結ばれれば廃止されることになるが、何時の事になるだろうか。
朝鮮人は、何故軍事境界線が出来たのか知っているのだろうか。自分たちの国がしっかりとしていれば出来なかったかもしれない。国造りがしっかりと出来なければ外国からの勢力によって分断されてしまうのだ。それは歴史が物語っている。東西ドイツは別である。連合国がドイツという国を分割統治をしたためだ。風見鶏の政権運営をしてきた韓国が北朝鮮と合併するとどのような国として独立していくのか。恐らく
そんなことを考えている人はいないだろう。
自分の都合が良いように考えているのではないだろうか。幾ら民族が同じだからと言って分断国家を統合することは簡単ではない。全く異なる教育をしてきたのだから、考え方を統一するだけで最低20年~30年はかかる。という事を理解している韓国国民はどの位いるか。
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