カクレマショウ

やっぴBLOG

キーマカレーを作る。

2010-02-22 | ■食べ物
「キーマカレー」の「キーマ」(英語表記だと"keema"、"kheema"、"qeema")とは、もともとヒンディー語で「細かいもの」を意味するのだそうですが、転じて、「挽き肉」を指す言葉として使われています。

挽き肉といっても、インドではヒンドゥー教徒は牛肉は食べないし、ムスリムは豚肉がだめ、ということで、キーマカレーといえば、羊肉の挽き肉がほとんど。日本のインド・レストランでも、羊肉のキーマカレーもありますが、日本人向けには鶏肉を使ったものが多いですね。

私がこれまで食べたキーマカレーは、スープ状のものとドライカレー風のものと2種類ありました。ご飯にかけて食べることを考えれば、スープ状のキーマカレーもいいのですが、ナンやサモサと一緒にと考えれば、汁気がない方が向いています。インドではいったいどっちが主流なのでしょうか? 地域によっても違うのかもしれません。

私がキーマカレーを作るときは、どちらかというと後者のタイプです。

まず、タマネギとニンジン、ショウガ、ニンニクをみじん切りにしてバターで炒めます。30分くらいするといい色になってきます。鶏の挽き肉を加えて、白くなるまで強火でがんがん炒めます。で、そこにスパイスを加えます。市販のカレー粉でもいいのですが、できれば、クミン、コリアンダー、ターメリック、バジルなど、お好みの香辛料を取り混ぜて使うとより本格的。辛さはチリペッパーあたりで調整します。



その間、別の鍋にトマト缶にコンソメスープの素を入れて、ローレル1枚浮かべて煮込んでおきます。



先ほどの野菜、挽き肉とスパイスがうまい具合になじんできたら、そのトマトソースをドバドバと投入。コクが出るので、私はマンゴーチャツネの代用に、マーマレードを大さじ1杯くらい入れます。チョコレートとかソースとか醤油とかインスタントコーヒーとか、隠し味はそれぞれお好みで。あとは最後まで強火で煮るだけ。ただし、キーマカレーは決して「煮込んで」はいけません。強火でさっと火を通せばよろしい。

市販のカレールウーを1かけでも入れると、確かにこなれた味になりますが、合成保存料だらけなので、あまり使いたくないんです。スパイスの味と香りだけで十分カレーのおいしさを味わえるのがキーマカレーのいいところでもあります。肉も挽き肉だからこそ、スパイスとなじみやすいわけで…。スパイスの調合をいろいろ変えてみると、毎回ちょっとずつ違ったカレーも楽しめます。

スパイスの調合と言えば、「ガラムマサラ」ですね。「ガラム」とは「熱い」、「マサラ」は混合香辛料のこと。英語だと、"hot"が「熱い」と「辛い」の両方の意味を持っていることから、「ガラム」も「辛い」という意味だと思っている人もいるようですが、それは違うみたいです。どっちかというと、「暖かい」という意味に近いとも。いずれにしても、数種類のスパイスに熱を加えて粉状にすりつぶしたものがガラムマサラ。辛さというより、香りを加えるのがガラムマサラの役割なので、最後の仕上げに料理に振りかけます。ガラムマサラの調合の度合いは地域によっても家庭によっても異なるそうです。日本で味噌汁の味付けが違うみたいに…。

キーマカレーの時には、ご飯もサフランライスかバターライスに(少々固めに炊く)した方が絶対合います。今回は使ってませんが、目玉焼きを乗せてもすごく合います。あと、できれば焼き立ての香ばしいナンがあれば言うことないのですが、それは日本の家庭ではちょっと無理でしょうか…。

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