カクレマショウ

やっぴBLOG

不識塔(ふしきのとう)

2004-12-16 | ■青森県
「広報にしめや」12月号(青森県西津軽郡西目屋村)に載っていた写真を目にして驚きました。

何やら鉄骨を組み合わせた建物が…。写真の下には、「不識塔の修繕が完了しました」というキャプション…。もしやと思って目を凝らして見ると、鉄塔の中にあの「不識塔」がぼんやりと見えます。

オー・マイ・ガッ!
一度は見に行きたいと思っていた不識塔がこんな武骨な鉄骨に囲まれてしまったなんて。http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2004/1120/nto1120_1.asp

不識塔というのは、世界遺産「白神山地」の一角の山中に立っている不思議な形をした塔です(写真参照)。レンガ造りで、高さは20.8m。まるでタイやミャンマーなどの寺院に見られるような三層の円筒形をしていて、頂上には宝珠の飾りがついています。

中にはいると、人一人がやっと通れるくらいの細い螺旋階段が最上階まで据え付けられていて、2階と3階には、上部がアーチ上になった小さな窓もついています。写真をよく見ると、2つの窓は一直線上に位置しておらず、微妙にズレているのも不思議。こけしの首が正面を向いていないみたいで。

実は、数年前に「やっぴらんど」の「ミステリィな青森」でこの塔を取り上げようと思い、資料を集め、いざ取材に行こうと思ったら、ちょうど補修工事が始まってしまい、立ち入り禁止になってしまったのでした。

足かけ3年にわたり、外壁の補修や遊歩道の整備が行われ、ようやく工事が完了したというのに、あの不思議な形が拝めないなんて…と思っていたら、あの鉄骨は工事用の仮足場で、いずれ撤去するのだそうです。あ~よかった!

ところが、工事用にしてはずいぶん立派な仮足場ですが、撤去するにも相当なお金がかかるらしい。小さな村の予算ではなかなか工面できず、いつ撤去するのかは未定なのだそうです。しばらくは無粋な姿で我慢するしかないようです。

ところで、不識塔の形は、「主」という漢字をかたどっているのだとか。これは、この塔を建てた斎藤主という人の名前にちなんでいます。彼の波瀾万丈な人生については、改めて紹介することにします。

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