カクレマショウ

やっぴBLOG

食べ疲れて飲み疲れて。

2010-05-09 | ■食べ物
古い知り合いの別荘で、毎年2回開かれているという野外パーティに誘われて出掛けてきました。

マイクロバスに揺られること約1時間。広い敷地では、既に数ヶ所に設けられた調理場や窯に炭が熾されていて、料理人の皆さんが準備に取りかかっていました。青森市内で料亭やフレンチレストラン、インド料理店を経営するプロの料理人たちが、それぞれに旬の食材を持ち寄って、料理を供してくれるのです。

まず、「お通し」的に各テーブルに回されたのが、韓国のタラの塩辛・チャンジャ(イカ入り)。続いて、私もよくお昼を食べに行っていたインド料理店の店主から、グリーンカレーとタンドリーチキンが供されました。もちろんナン付き。辛さにビールが進みます。

そのあとは和食系が続く。ほくほくしてほんのり甘いタケノコの炭火焼き。特製のタレに漬け込んだ地鶏焼きも、やきとり好きにはたまりません。今日参加できなかったという常連の料理屋の主人からは、カニ汁の差し入れ。この時期の陸奥湾でとれるカニは身が締まっていてやっぱりうまい。

 

出来上がった順に料理がテーブルに並べられていくのですが、せっかくのオープン・スペース、テーブルに座って料理を待っているだけではもったいない。シェフたちの腕前を目の前で見ることができるなんて滅多にありません。で、その頃からは、コップと箸持参で、調理場をうろうろしていました。

炭火オーブンでは、鰺ヶ沢の長谷川豚にじっくりと火が通され、途中で香草が加えられていく。かと思うと、いきなり登場してきた巨大な塩の山。その下にはサクラマスが潜んでいるらしい。これは出来上がるまで、しばらく時間がかかりそうです。

  


先ほどナンを焼いていた別の窯では、次々とピザが焼かれています。その脇では、国産牛のローストビーフが今まさに切り分けられて、和風タレの大根おろしがその上にかけられていく…。

そういう料理を、できるそばから、ちょちょいとつまみ食いするのも許されたりするわけです。料理人の皆さんも、どうぞどうぞと気持ちよく勧めてくれるものですから、つい箸が伸びます。

 

あちこちうろうろしているうちに、料亭の料理人の方が、何やら紙にくるまれた赤い食材を一つ一つ剥がしているのを発見しました。「スネ」とか「スジ」とか部位ごとに分けられているようです。牛肉かなと思ってよく見ると、それはマグロでした。もちろん大間マグロ。ぷりぷりに脂の乗ったマグロを、彼は柳刃で丁寧にさばいていきます。見ているだけでよだれが出て来ました。おそらく客に出せない部分は、タッパーの端の方に寄せておくのですが、それをちゃっかりつまんでいく人もいて、こういう場ならではだよなあと思いました。

マグロは、数分後に寿司になってテーブルに回されました。極上のトロでした。さらに、驚いたことに、余ったマグロは、「まかない」と称してホタテの貝柱と共にチラシ寿司になっていました。まかないと呼ぶにはあまりにも豪華な一品です。まかないだけど、もちろん食べたい人はどうぞ、ということで、お代わりまでしておいしくいただきました。



そうこうしているうちに、豚もほどよく焼き上がり、お好みで岩塩とかソースをつけていただく。鹿児島の黒豚より美味しい、と誰かが言っていましたが、しっかりと身が締まった豚肉の味を堪能しながら、私はその時、その豚が「生きていた」ことを感じることができました。

知り合いも初めて会った人どうしも、みんなでワイワイ話しながら、おいしいお酒を飲みながら、青空の下で最高の料理をいただく。なんて贅沢なことでしょうか。



飲み疲れ、食べ疲れたあとは、茶室でいっぷくいただく。体中にエキスが染みわたっていくような美味しいお茶でした。

 

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