カクレマショウ

やっぴBLOG

マン盆栽#13 雪中梅の思い

2006-05-05 | └マン盆栽
「おーい、大丈夫か~?」
「OK、こっちは全員無事だ」
「こちらも一人埋まったけど、なんとか掘り出してみんな無事だ」
「それはよかった。…それにしても、今の雪は一体なんだったんだ?」
「確かに、あんなひどい降り方は初めてだ…」
「突然ドサッと頭の上に落ちてきたわね…。一瞬、雪崩かと思ったわ」

「…お、おい、ちょっと上を見てみろよ!」
「え、上って? ……わー、梅の花が咲いてる!」
「なんでこんな真冬に梅の花が…?」
「おい、もしかしたら、さっき雪だと思ったのは、あの白い梅の花だったんじゃないか?」
「…そういえば、なんか雪にしては冷たくなかったぞ」
「…ほんのり梅の匂いもしたわ。どうして梅がこんなところに…? しかもどうして突然落ちてきたの?…」



「ははははは。そうです。あれは梅の花なんです。みなさん、よくぞ気がつかれましたね。実は、万葉時代の梅は白梅だったのはご存知でしょうか。白い梅の花を雪に見立てたり、逆に雪を梅の花に見立てたりする歌は、万葉集にたくさん出てくるんですよ。たとえば、こんな歌がありますよ。─今日降りし雪に競ひてわがやどの冬木の梅は花咲きにけり(家持)─つぼみもつけていない梅の木に積もった雪。まるで雪と競うようにして咲いた梅の花のようだ…ってな感じでしょうか? 風流じゃないすかぁ~。」

「……。」


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