いやぁ、かつて漫画「あさきゆめみし」にハマり、早く続きを知りたいがために源氏物語の現代語訳を全部読み、そもそも歴史が好きなので、平安時代のことは結構知っているつもりだった私なのだが、毎回勉強になる。
そもそも1話ごとに感想を書きたくなる大河なんて、初めてだよ。
今回驚愕したのは「偏継(へんつぎ)」というかるた遊び。まるで百人一種かるたの中から舞い出てきたような人たちが、頭を突き合わせて別のかるた遊びをしている。まるで鏡の中をのぞいたら別の鏡が映ってたみたいな面白さ。
赤染衛門が示す旁(つくり)に合う偏をたくさんのかるたから探し出す。そんなの簡単じゃん・・思ってたら意外にそうでもない。無限に回答がありそうで、そうではない。空気が読めない、まひろちゃん(のちの紫式部)は、初対面の、かつ身分も高そうな女性達に一歩も譲らず、札を全部獲ってしまって一人勝ち。これは吉と出るか凶と出るか。今後、人生に深く関わってきそうな源倫子・・表面上は笑っているが・・・。まぁ、多分吉なんだろう・・と願うが。
それから好演を続けるロバート秋山が演じる藤原実資(さねすけ)は、円融天皇が体調を崩した原因を、鋭く突き止めそうになるが・・・彼が「頭中将さま」と呼ばれたところで「え?」と脳みそが凍りついた。
まぁ、私の脳裏にあったのは、源氏物語の中でのしかも漫画の中での頭中将だから。しかも頭中将だったのは物語の最初の方で、最後は内大臣になってるのだから・・・と色々自分を慰めるのだが・・・光源氏派と頭中将派で好みが分かれたあの日々。私は後者であったのだが・・・。
いやいやただの官職名なんだから、関係ないない。引き続き、頭中将ロバート秋山さまの名演技を楽しみたい。尚、体調を崩す円融天皇を演じる坂東巳之助さんもまた名演であると思う。
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一部、現代ドラマみたいだと揶揄する人もいるようだが、人間の脳みそは旧石器時代から変わらんのだよ。昔の人も今の人も思考回路は変わらない。鎌倉時代後半から戦国・江戸・明治にかけて固定されてきた家の考え方から、平安時代はある意味自由なんだ。だから思っている以上に新しく感じるんだ。現代ドラマみたいに感じるのはある意味、合ってるのかも。また創作は多いが押さえるところはちゃんと押さえてるから安心してみてられる。