独裁国家は外から見る限り面倒くさい。

独裁国家と言う者は、外から見ている限り、とても面倒くさいものだ。北朝鮮を例にとるならば、2022年5月に新型コロナの感染例を認めた。そして、8月に金正恩総書記が終息宣言を行い、関連の行動制限はほとんど解除されていた。金正恩総書記が勝利宣言をした以上、北朝鮮では新型コロナはまん延してはいけないのである。だが、新型コロナの方では、そんな命令には従わない。あざ笑うかのように北朝鮮国民を蝕む。苦しめるのである。先月末、首都平壌では謎の呼吸器疾患患者の増加で、５日間のロックダウンを実施した。市民は食料などの買いだめに走っているという。医師はこの病気が新型コロナであることは分かっているだろうから、その治療を行うだろうが、公式には、その患者は新型コロナの感染者ではないのである。だが、食糧危機もあり、中朝国境は閉ざしたままでもいられない。その中国では今、新型コロナの感染爆発が起きているのである。北朝鮮に感染が広がらないはずはない。早く、感染の再拡大だと宣言して、国際的な支援を受けるべきなのだが、なんといっても一番偉い人が勝利宣言をしてしまったのである。（くちなし亭、2023.02.12）

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