兵器というのは高価だったり、扱いが難しいということで、拡散が防がれるのだが、一面では、それでは一部の人たちだけが兵器を所有して、兵器を持たない人たちを支配するということが生じる。ある意味調和が必要なのだが、ロシア人というのは安くて、耐久性があって、画期的な兵器を作ることができる天才らしい。ゴルゴ13の愛読者なら、分ることだが、ゴルゴ13が使っている銃はM16である。性能は素晴らしいのだが、扱いは難しい。ゴルゴ13のような人だから使いこなすのだが、一般の兵士にとっては扱いにくい銃なのである。一方、ロシアのAK47は伝説的な自動小銃である。操作は簡単、安価で、耐久性、信頼性にも優れている。こんな銃が治安の悪いアフリカなどに提供されると、瞬く間に、反政府勢力やテロ組織が勢力を伸ばす。今や兵器というものがどんどん安く、誰でも扱えるようなものになりつつある。さらに言えば、ドローンの兵器化や原爆製造方法の拡散など、私たちの生活を脅かすものが増えているのである。さて、前述のAK47の生みの親、カラシニコフ氏の誕生から10日で100年を迎える。そのカラシニコフ氏は晩年、自身が設計した銃によって多くの人が犠牲になったことに苦しんでいたそうだ。その意味ではダイナマイトを発明したノーベルと一緒だ。彼はロシア正教会の総主教宛にその苦悩を打ち明けているし、さらに、紛争地域の子どもたちまでがAK47を手にしている現状に「深い苦悩」を感じているとも述べている。(くちなし亭、11月11日)
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