25日のアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)後のFRBバーナンキ議長の記者会見で、FRBは事実上のゼロ金利政策をこれまでの2013年までという方針から延長し、少なくとも2014年終盤まで継続すること。市場が求めていた第3次金融緩和策(QE3)はアメリカの景気回復状況を考慮して、実施しなかったことなどが内容となった。ヨーロッパの危機で、アメリカ資金がヨーロッパからアメリカに回帰しているのは事実だが、今のアメリカの景気が本物であるかどうかは分からない。低金利による余剰資金が実体経済に還流していけば、良いのだが、日本の過去の経験からすれば、それは難しい。勿論、アメリカには日本の持たない利点が幾つかある。だが、アメリカだけが繁栄することはもはやありえない。アメリカの余剰資金がまた、世界中を動き回り、資本主義の悪い側面ばかりがあらわにならなることを恐れる。ところで、FRBはその政策目標を物価の安定と雇用の拡大としている。それに対して、日本銀行のそれのうちに、雇用の拡大があるだろうか。日本の景気拡大の急務は生産部門の雇用の拡大である。非生産手段の雇用の拡大をしても、景気回復につながらない。
Y-FP Office Japan
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