3月30日のことであるが、アフリカの沿岸国とフランスを結ぶ海底ケーブルが切断された。犯人が誰であるか、いまだに特定されていないのであるが、結果は深刻であった。モーリタニアのインターネットアクセスが完全に遮断されたほか、多くの国で障害が発生した。現在世界は国際的なデータの97%を海底ケーブルに依存しているそうである。その海底ケーブルの安全性に関する取り組みはあまり行われいない。2013年にはエジプトのダイバーによる切断計画なども露呈して、心配は深まるばかりである。もし、海底ケーブルが切断されたら、限定的なものであっても経済的には大きなダメージを与える。特に、日本は周りを海で囲まれているだけに、その影響は大きい。知恵を尽くして、切断に耐える素材にしたとしても、それには限界があるだろう。テロ行為を試みる組織にとってはもっとも、攻撃しやすいものではないか。海の中である。逃げ口は幾らでもある。3月30日の事件は大統領選挙にともなうシェラレオネ政府、あるいは軍、あるいは反対勢力によるものではないかと思うのだが、確かではない。これが本格的に戦争状態になり、強力な軍事力を持って行われたなら、世界中に影響を与えることになるのである。対策として何が必要なのか分からないが、ともかく早急な対策が必要である。(2018.06.03)