ブームというか、ある特定の層をターゲットにして、急成長を遂げた店舗が苦境になったり、追い風に乗ったりしている。まずは衣料分野である。アメリカの若者の間で高い人気を誇ったサーフ系ブランド、パシフィック・サンウェア(PacSun、パックサン)が先ごろ、破産申請した。これまでにも、ティーン向けのファッション・チェーン、アメリカン・アパレルやウェットシール、デリアス、スポーツオーソリティなどが相次いで、破産に追い込まれている。そういえば、日本のユニクロも経営状態は急激に悪化している。その理由は進出したアメリカでの損失が大きいからだと言うが、国内のユニクロ店でも、客足は減っている。若者をターゲットにした一時のブームが去っていく過程にあるのだろうか。今、靴専門店ABCマートが、若い女性を中心としたスニーカーブームを追い風に快走しているそうだ。これまでも、健康志向に乗って、スニカーブームは来ていたのだが、そこに、カラフルなフアッション性を付け加えて、ブレイクしたらしい。衣料店もそうだが、これらの店の特徴は大型店であることだ。個性的な商品を扱う小店舗ではない。だから、ある特定の層と言えども、多くのお客の心をつかまなければならない。しかし、ブームはあっけなく終わる。そこが問題である。(2016.4.19)