英レスター大学で遺伝学を教えるマーク・ジョブリング教授が実施した調査で、アジアの各地127箇所から集めた男性5321人のY染色体を分析した結果、なんと被験者の37.8パーセントに、11系統のY染色体配列のいずれかがあると発見したそうだ。つまり、アジア系の男性の4割近くの人は、11人のいずれかの人を祖先にしているということである。広大なアジアの地で、それだけの交流を可能にしたものは何だろうか。教授は多くの子孫を残すためには多くの妻を持たなければならず、そのためには高い地位に就く必要がある。また子孫を残す範囲を広げるには、広い地域を馬を使った貿易をして、富を築き、馬を使用した戦術で軍事力持っていた人ではないかと分析する。そして、その11人の中に、モンゴルの英雄、チンギスハーンがいるというのである。私たちがこの4割に入るかどうかは分からない。だが、確実に、この研究は義経伝説に迫るものである。(2015.2.21)