変額個人年金保険というものを考える。

変額個人年金保険の最大の魅力は元本保証にあるらしい。一時、外貨預金のような絶対に不可能とおもわれるような商品にも元本保証をうたい顧客を集めていた金融機関もあったくらいだから、生命保険で、それを売りにするのは分かるが、それでも、なぜと疑問が涌くのである。だが調べてみれば、どうと言うことはない。標準偏差と呼ばれる誤差範囲、それはリスク分とも理解してよいと思うのだが、その分を投資とは別の調整分として、通常はお客に還元しないだけのことなのである。当然のことながら、この分は運用していなので、利益も生まない。一般的に、１００万円預けると、その２０％くらいが調整分にあたる。生命保険会社は残りの８０万円を運用し、その運用実績により、お客への年金原資にするのである。これを聞くと魅力も半減すると思うのだが、それでも、日本人には元本保証という言葉に飛びつくようである。人生の半分以上を貯蓄とは元本保証のあるものだという金融知識で生きてきた人にはそこから抜け出ることはなかなか難しいようだ。

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