風塵社的業務日誌

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福岡へ2020初夏01

2020年06月12日 | 出版
まったく予想もしていなく、またその予感すらなかったのに、ある日必要緊急の要件が勃発し、急遽、福岡に夫婦して行かなければならなくなった。昨年12月に行ったばかりなので、「またか~」という思いは強いものの、そんなグチをこぼせられる状況にはない。それにしても、半年おきに福岡くんだりまで出かけることになるとは、しつこいようだが思いもよらなかったところである。まずは、先に出発する妻を羽田空港まで送りにいくことになる。こちらは定例の「救援」の入稿を抱えている。それを終わらせないことには東京を離れられないという事情があった。
この正月も、妻を送りに羽田空港まで行ってきたものであるものの、そのときに比べたら、コロナのおかげで空港内はガラガラでやんの。各航空会社が悲鳴を上げるのも無理はない。さらには、外国人観光客の姿は皆無である。ちょっと前まで、インバウンドなんて言葉が流行っていたわけであるから、いかに世界経済が累卵のうえに成り立っていることがよくわかる光景だ。それでも、手荷物預かり所に行けば、「石垣空港」なんて言っているアロハにグラサンのオヤジなんてのもいる。「いいなあ、これから遊びかよ」と小生は内心では思いつつも、石垣の人々にしてみれば、観光客が来てお金を落としてくれないことには困ってしまうだろう。そのゆえに、「オッサン、しっかり遊んでこいよ」というところだろうか。
それにしても、これがコロナの影響によるものなのかどうかは定かではないものの、わが家から羽田空港まで70分ほどで到着した。早朝の5:10に家を出て、空港1FでATMを探しながら時計を目にしたら6:20だったのだ。おそらくは最速レコードではないかと思う。今回は、浜松町からのモノレールを使ったものの、なにせ、地下鉄内もどこも乗客は少ない。余裕で、持ってきた朝刊を広げて読むことができた。空港内も人が少ないから、手続きもサラサラと済ませられる。正月のときは、手荷物を預けるだけで離陸時間に間に合わなくなるのじゃないかとあわてたものであるのに、たかが半年で隔世の感といったところだろうか。
そこで思うに、空港関連で働いている人ってどのくらいの規模になるのかを知らないが、膨大な人数だろうとは想像する。しかも、その仕事内容が末端になっていけばいくほど、正規雇用ではないことだろう。そうすると、空港機能が縮小してしまったとき、かなりの数の人々が、収入低下なり雇い止めなりに直面するということになる。その統計数字を知らないものの、空港の巨大なロビー内でガラガラ状態を見回していると、人々の呻吟が聞えてきそうだ。小生が快適さを覚える裏側には、悲鳴を上げている人もいるということになるのだろう。
とにかく、そこで妻を送り出してから、朝食を食べにB1のてんやに行ったものの、閉まってやがんの。てんやに限らず、空港内の飲食店は閉まっているところが目立つ。困ったところで、思案に暮れるしかない。実は、羽田での朝食といえば、てんやのメンタイ・高菜ご飯しか小生の脳内にはなかったのだ。それは空港内店のみのオリジナルメニューなのかもしれないのだけれども、ギャーギャーうるさい妻を飛行機に送り出したあと、一人静かに食べるメンタイ・高菜朝食セットが好きだった。ところが、このコロナ禍でお休みときている。閉まっているドアを前に、しばし佇むしかない。その一方でお腹はグーと鳴き、空腹感はつのる。
たかが朝食である。そのためお金をたいしてかけたくはないのだけれども、小生の場合、一日で量を一番食べるのは朝食時でもある。「面倒くさい。御徒町まで出て、そこで開いているお店に入ろう」と判断してみたものの、結果的にはミステイクであったのかもしれない。とにかくまたモノレールで浜松町までもどり、そこから山手線で御徒町に移動する。すると、期待していたお店がまだ開いていなかった。ちょっと前の記憶では、そのお店は朝食営業をされていて、しかも美味しかったというわけで御徒町まで行ったということなのだが、そのすべてが根本から崩れてしまったということになる。「お腹空いたなあ~、どうしようかなあ~」と悩みつつも、そんなことを考えているうちに三組坂を上って弊社までたどり着いてしまう。それで結局は、隣りのコンビニでおにぎりを買って朝食とすることになるのであるけれど、なんとも味気ない顚末だ。
ところが、そんなことはどうでもよろしいのである。とにかく、その日のうちに「救援」をアップし、翌日は小生も福岡に行かなければならないのだ。そんなわけで、おにぎりをほおばりつつPCを立ち上げ、メールチェックすると、QCからの追加原稿がまったく入っていない。空腹よりも、こっちの方に腰がくだけそうになった。
これはこちらの事情によることがらだろうが、わりと早い時間帯に会社に到着してしまった。しかし、そこでのファースト・プライオリティからはなにもなかったという意味である。小生の焦燥感がどこか空回りしていたのは否めず、とりあえずは本郷3丁目の松屋に朝食を食べにいくことにした。

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