石村幹子(1900~1986)さん訳の散文集です。
わずか58ぺージの こんなに小さな函入り。
普通本100部のうち 第42番とあります。
1960年12月25日発行。 定価300円。
内扉には何故か 三井ふたばこさんからの贈呈の署名が。
三井ふたばこさんは 詩人で仏文学者の 西條八十さんの長女、 詩人として有名。 石邨幹子さんとお知り合いだったのでしょうか。
ロオランサンの詩は 短く、一枚の小さな絵画のよう。
訳者によって 読み手の心の入り方が違うと気づき ”夜の手帖” (大島辰雄訳)の方が有名なのですが、石井幹子さんの訳で読んでみたいと思いました。
私には 石井さんの訳の方がしっくりきます。
一枚だけ挿入された 絵。
彼女独得の色彩がないのに 創作欲を掻き立てられます。
珠玉の本を手に入れました。
それにしても 石邨幹子さんって どんな方だったのでしょう。
by 風呼