映画は映画館で見るべきと思っている。
DVDは積極的に見ない口だが 友人がこの ”愛の嵐” を持っているというので 郵送してもらった。
昔 映画館で見て 印象に残っていたのです。
1957年、ウイーン。
ホテルで夜のフロント勤務についているマックスは ある日 客に見知った顔を見つける。
彼女は N・Yの有名な指揮者の妻だった。彼女も彼に気づいた。
マックスは第二次世界大戦中 ナチスの親衛隊で、収容所のまだほんの少女だったこのルチアを 弄んだのだった。
異常な状況下で築かれた二人の関係が 10年以上経て蘇ります。
抜き差しならぬ 二人だけのエロス。
ナチ狩りは有名ですが ナチ残党による 目撃者消しも あったのです。
マックスが仲間に言えば ルチアは消される。
ルチアが警察に行けば マックスは捉えられる。
極限状態に追い込まれた二人は 逃避行に出ます。
怖いような愛。
逃げ道はないのに。
セリフが少なく 抒情的な画面の多いこの映画は リリアーナ・カパーニ という女性監督が撮りました。
ビスコンティが絶賛したそうです。 1974年制作。
”The Night Porter" が 英語の題名です。
”愛の嵐” の方がいい気がする。
このDVDは プレミアものです。
by 風呼