ピカソ・マニマニア

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”歌仙” 野村万作・萬斎 他  於・世田谷パブリックシアター

2014-11-08 00:35:52 | 観劇

 

狂言劇場 その八だそうです。

野村万作門下による 狂言です。

 

 写真は演目のうちのひとつ ”歌仙” です。

狂言には珍しい 宮中もので 衣装も豪華、 もともとは

謡曲だったそう。

 

6人登場しますが 六歌仙とは異なります。

 

右から 柿本人丸、 猿丸太夫(多分)、 在原業平、 小野小町

僧正遍照、 清原元輔(多分)

 

和歌の神の 玉津島明神に奉納された絵馬から飛び出した六人が

歌問答などして 又 絵馬に戻る という話です。

 

そもそも 六人の個性が際立たなければ上演できないと云われる

物だそうです。 残念ながら私には 人丸、 小町、 遍照以外の三人は 

誰がどれだか良く分からず仕舞でした。

 

パンフレットに載っていたこの写真は 人丸以外は全部萬斎さんです

が それぞれ個性が出ていて 舞台よりもわかり易い。

 

清原元輔は 清少納言の父で 百人一首では 「契りきな かたみに

袖をしぼりつつ 末の松山 波こさじとは」 の 作者。 ちなみにこの

歌は 代作だそうです。 ちょっと気弱なのね。

 

猿丸太夫は ひょうきんなところがあったらしい。 同じく百人一首では

「奥山にもみじふみわけ鳴く鹿の こゑ聞くときぞ いまはかなしき」

 と詠んでいます。

 

「花の色は~」 と詠んだ小野小町と この狂言中にも二人でちょこっと

とんずらしちゃう(出家しているのに)女ったらしの遍照は 「天津風~」 

の作者です。

 

その遍照役に 萬斎、 人丸に万作、 なのですが 今年芸歴80年を

迎えられた万作さんの 芸の衰えが著しい。  芸というより ただの年齢

による衰えかもしれない。  それを気遣ってか 息子である萬斎さんにも

何時もの勢いが見られません。  待てよ 数年前 千駄ヶ谷の能楽堂で

萬斎さんを見た時も ちょっとそう思った。 天下の(彼は世田谷パブリック

シアターの芸術監督)萬斎さんも 能・狂言の世界では まだひよっこだから

かしら と その時は思ったのですが。

 

ついでに 人丸の歌は 「あしびきの~ 山鳥の尾の~」 で、 業平は 

「世の中に~ 絶えて桜のなかりせば~」 結構つまらないですね。

 

歌詠みの家系の元輔の娘である清少納言は 歌下手を自認していました。

 「夜をこめて~ とりのそらねは~」  随筆にしといてよかったですね。

 

観劇前にこれくらい分かっていたら 居眠りせずにすんだのに・・・

 

 

       風呼   でした         

 

 

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