渋谷東急文化村の Bunkamuraザ・ミュージアムで
開催中の レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想 展に行って
きました。 (6月10日まで)
ダ・ヴィンチ 以前の肖像画は 表情のない静止画でした。
内面から滲み出る表情を ダ・ヴィンチが描き それを後続
が真似るようになったのです。
70余の展示画で ダ・ヴィンチ(1452~1519) が描いたと
確かに証明されるのは この ”ほつれ髪の女” 一枚だけです。
殆どが ダ・ヴィンチの模写になります。
モナ・リザ だけで 10点余の模写。
絵画論を ダ・ヴィンチは沢山残しています。 事細かに論じた
言葉を 後に弟子が本にしました。 ちょうど印刷技術が発達
し始めたころなのです。 美人は俯きがちに描く とか 顔にかかる
髪は・・・ とか、 かなり具体的です。
手の内を全部見せてもいいのです。
誰も彼を越えることなどないのだから。
(ダ・ヴィンチ自身は 師を超えない弟子なんて と言ったそう)
この ”ほつれ髪の女” は 30センチ四方くらいの 小さな小さな絵
です。 ”モナ・リザ” を見たときも 小さい! と思いましたが 比
ではありません。 額縁ではなく モダンに ガラスが被せてある。
色調も ポスター等で見るより 全体にチョコレート色が濃く 暗い。
それでも 絵の前に立つと 惹き込まれます。
これ一枚だけでも 来てよかったと思いました。
優美とは まさにこの事なのだと。
風呼 でした