冬季オリンピックが始まりました。
久々に日本選手団に 活気があるように思えます。
トリノよりは いいんじゃないでしょうか。
入場行進で ボスニア・ヘルツェゴビナの登場に あの紛争を思い出しました。
サラエボ冬季オリンピックでは 引退していたフィギュアスケートの カタりーナ・ビットが『花はどこへいったの?』を滑ったのが印象的でした。
サラエボの雪
どうして同じ国民なのに
いがみ合わなければならないの?
川の向こうは
セルビア人居住区
ボシュニャク人の少女が
川の向こうで
セルビア人に囲まれた
一人の青年が助けてくれて
橋まで送ってきてくれた
そんなに優しい人を
好きになってもいいじゃない
夕暮れに毎日二人は
橋の上でそっと会っていた
なのに橋は閉鎖され
それでも二人は
会わずにはいられない
敵対するようになった
二つの民族
同じ国に住んでいるのに
いつものように橋の上
こちら側から青年が
向こうから少女が
撃たれて倒れた
かすかに指が触れていた
誰も遺体を引き取りに行けない
橋の向こうの人も
橋のこちら側の人も
翌日セルビアは大雪となり
二人の遺体は雪に埋もれた
世界中にその映像が流れ
やがて紛争は終わりを告げ
民族のわだかまりより早く
雪が融けて
人々はこぞって橋に向かったが
二人の遺体は跡形もなかった
雪よ
サラエボの雪よ
聖なる雪よ
今日も東京は雪模様です。
風呼r でした
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