Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

デジタル・デビル物語 女神転生II

2007年06月20日 21時03分32秒 | GAME
 前に書いたかもしれないが、私はこれまでやったゲームで一番夢中になったのは、多分、「ウィザードリー」と「真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス」だと思う。前者はコンピュータ・ゲームの走りの頃にRPGのおもしろさを初めて体験したということで印象深い。あのそっけないダンジョンと宿屋の往復の中に何故か中毒的なおもしろさを感じさせた。一方、後者はこれまでの和製ロールプレイングにはない、アシッドな感覚と得も言われぬスピード感のある戦闘と、仲魔づくり、合体のおもしろさで、まさに「こんなにハマったことない」と思うほど、夢中になったものだったのだった。なかなか発売されないが、あれがそのくらいおもしろかったので、「真・女神転生・オンライン」など出た日には、FFXIはあっちに置いて(笑)、すぐにでも浮気しようと思っているくらいだ。

 「真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス」、3というからには、その前があったはずで、当時調べてみると、実は1,2,3という本流の他にも様々なヴァリエーションがあるらしいことを知った。私は今更ファミコンだの、プレステなどでゲームをやるつもりもなかったので、興味を持ちつつも、手を染めることがなかったのだけれど、しばらく前から一連のシリーズがケータイのアプリとして流通しばしめたので、先日、これをダウンロードしてみた。いや、まだ全然やっていないのだけれど、新興宗教、悪魔との共存、最終戦争によって荒廃した東京が舞台と道具立ては揃っているようで、なかなか楽しそうである。ちなみにケータイのロールプレイングとしては「ウィザードリー」もいち早く移植されていたのだが、あれはオートマッピングがないのがつらくて放置してしまったのだが、こちらはマップ機能もしっかりついているので、その点も心配いらない。これから7月中旬までほとんど出張も多いことだし、通勤電車の中ででもやってみようかと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シェーンベルク 室内交響曲第1番/シェルヘン 他

2007年06月20日 00時02分44秒 | マーラー+新ウィーン
 難解を極めた弦楽四重奏曲第1番(作品7)、「グレの歌」の番外編のような「6つの管弦楽伴奏付き歌曲(作品8)」に続く作品がこれ、この3つの作品の中では最も有名な作品であり、それまで浸っていたこってりとした後期ロマン派の世界から跳躍しかけていることを如実に感じさせる作品でもある。とにかく、いろいろな意味で「過渡期」を感じさせる作品であり、従来からのロマン派的な作風を維持している一方、斬新なところも随所にみせ、その混在ぶりがなんともおもしろい。形式的には従来の4楽章制の交響曲を一楽章にまとめた複合的なものだが、変奏時間は全体で22,3分と大幅に短くなり、編成も15の独奏楽器からなる小編成に縮小している。しかも聴こえてくる音楽が、非常にユニークなのである。音楽理論的な面はよくわからないが、冒頭でいきなり聴こえる和音、音の跳躍が、従来の三度を基礎とした響きとは明らかに違っていて(完全4度らしい)、「調子がはずれている」ように聴こえてくる点がとにかく大きい。これによって、従来のロマン派の音楽とは明らかに異質な音楽に聴こえてくるのである。

 曲はこの和音、跳躍によって構成された主題が全編に渡って循環する訳だけれど、これに加えてオーケストラの響きが従来の弦楽器主体ではなく、管楽器主体で進んでいく点もこの曲をユニークに聴こえさせる原因のひとつになっていると思う。時代はまだ先だが、早くも新古典主義的な乾いた響き、シニカルな表情といったものが感じられるのだ。また、提示部-スケルツォ-展開部-緩徐楽章-再現部という豊富な情報量を、コンパクトにまとめた点も、弦楽四重奏曲第1番のようなしつこさがなくていい。前述の主題部に続いてすぐさまスケルツォが登場これも実にスピーディーに進み、ほとんどボーダレスに展開部に以降してめまぐるしく進行し、緩徐楽章では「浄夜」の雰囲気にしばし戻って、ロマン派的な音楽に回帰すると、やがてこれまで登場した要素が複雑に錯綜しつつ、まるで沸騰するようにコーダまでなだれ込んでいく再現部のスピード感も素晴らしく。全体としては緩急自在、だれ場が一切ない、精緻でかつスリリングな逸品というところだと思う。シェーンベルクの作品は難解なものが多く、私には理解不能な作品も少なくないのだが、私にとって、この曲は一度聴き始めると思わず最後まで聴かずにはいられない、そんな名曲になっている。

 今回聴いた演奏はシェルヘンがウィーンのメンバーを集めて64年に録音した演奏を聴いてみた。私の持っている同曲の演奏では一番古いものだと思う。シェルヘンといえば、新ウィーンの名曲の初演を担当している人だから、さぞや表現主義的な激しい、キリキリした演奏なのかと思ったら、意外にもとても落ち着いた、いってしまえばロマン派的なところを全面に出し、しかもウィーン風な格調さを感じさせる高い演奏であった。ただ、まぁ、曲が曲なだけに、後年の演奏になればなるほど強調されるリズムのキレの良さだとか、スポーツ的なスピード感。複合的なおもしろさといった点ではどうしてももっさりとした印象を受けてしまうところもあるのだが....。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする