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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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フランシス・レイ/Francis Lai

2007年06月01日 23時14分34秒 | サウンドトラック
 フランシス・レイという作曲家が「男の女」などのサントラで一世を風靡した60年代の後半頃、私は小学生だった。他の小学生に比べると多少音楽の情報量が豊富な環境にあったとはいえ、ルルーシュの映画など観ることもできなかった私が、彼の音楽をなんとなく知っていたというのは、とりもなおさず当時彼の音楽が日本の巷に大量に流れていたとを物語っていると思う。彼の音楽はそもそもフランス的なロマンティックなメロディーに加えて、「男の女」あたりではボサノバのリズムやコード進行を使って、独特な垢抜けたセンスがあったのも印象的で、前にも書いたけれど私はボサノバという音楽をてっきりフランスの音楽だと思っていたほどだ。ともあれ、フランシス・レイの音楽は当時の「おしゃれな音楽」の代名詞的存在だった。

 このアルバムはいつごろどこで購入したのかさっぱり覚えていないのだけれど、フランシス・レイのベスト盤である。ジャケのセンスなどからして、駅のワゴン・セールで並べてあるような海賊盤すれすれ編集盤だと思うが、一通り彼の代表作が収録されていることから、購入したものだと思う。今はそうでもないだろうが、昔はフランシス・レイのベスト盤というのはほとんどみなかったように記憶しているし、個々のサントラというのもほとんど廃盤状態だったから、そういう意味でも便利な作品だったはずだ。
 そんな訳で、収録曲は有名なものばかりだけれど、やはりルルーシュ作品がいい。「男と女」もいいが、個人的には「パリのめぐり逢い」が優雅さが好きだが、またイタリアっぽい「あの愛をふたたび」の叙情も捨てがたい。ルルーシュ以外では「さらば夏の日」の青くて碧い南仏の空が思い浮かぶようなパースペクティプもや「栗色のマッドレー」のそこはかとない叙情も捨てがたい。また、私の世代だと「白い恋人たち」という今となっては気恥ずかしい曲も実は忘れががたかったりする。

 ちなみに私は前述の理由によって、彼の音楽、特にルルーシュ系の「男と女」や「パリのめぐり逢い」といった音楽は、長いことサントラではなくキング・レコードから出ていたセブン・シーズ原盤のフランス・イタリア系のイージー・リスニング・オーケストラの演奏で親しんでしまったため、実をいうとここ収録された「本物の演奏」より、そちらの方が懐かしかったりもする。オーケストラ名とかすっかり忘れてしまったのだけれど、もう今はあの手の演奏はもう忘れられてしまったのだろうか?。原曲の優雅さを増幅したような趣は、あれはあれでけっこうよかったんだけどなぁ。
コメント (2)
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