最近、ウィントン・マルサリスって何をやっているのだろう?。80年代中盤に完璧なテクニック、アカデミックな知性と教養でもって、ジャズ界のメインストリームに躍り出た彼も考えてみれば、もう早いもので48歳なのだ。あの当時、ウィントン・マルサリスといえば実質的にマイルスの正統的後継者として飛ぶ鳥を落す勢い、出るアルバムは例外なく高い評価を得て、まさに未来のジャズ界を牽引する若き逸材....という感じだったのだが、2009年の現在、彼がジャズ界を牽引しているとはお世辞にも言い難い。自分の場合、彼が自分探しだったのだろう、南部系やディキシー系の音楽に色目を使い、どう贔屓目に見ても「秀才の考えすぎが高じた組曲」を連打したはじめたあたりで、ほとんど興味を無くしてしまったのだけど、さすがに最近ではそういう作品も打ち止めて、比較的ストレートアヘッドなジャズをやっているようだ。
さて、この作品だが、1989年にまさに彼の全盛期に出したウィズ・ストリングス・アルバムである。この時、彼はまだ20代後半だったはずだが、もうレギュラー・コンボによるアルバム、スタンダード・シリーズなどと平行してんなアルバムを出しているところに、当時の彼の「なんどもきやがれ」的な勢いを感じさせる。編成はドラムにジェフ・ワッツ、ベースがロン・カーター、ケント・ジョーダン、ピアノがケニー・カークランド、サックスはブランフォード・マルサリスという、当時の常連が集い、ロバート・フリードマン指揮のストリングスをバックに演奏している。ウィントン・マルサリスのトランペットは例によって完璧な仕上がりである。例えば、1曲目は「スターダスト」だが、これなどヴァースから入るパターンで、最後まで1音たりともおろさかにしないマルサリスらしい実にクリーンさとゴージャスなオーケストラもあいまって、素晴らしい演奏だ。「星に願いを」では、意表をついたミドルテンポのアレンジで、当時のレギュラー・コンボでの変幻自在な演奏パターンをとりいれていてなかなかカッコ良い....などなど、他の曲も全く過不足演奏で、恐らくウィズ・ストリングス・アルバムとしては、10指にはいるクウォリティだと思う。久しぶりに聴いてうなってしまった。
ただ、この人の場合、昔からいわれていることなんだけど、どうもそこに出てくるジャズ的な語法、ムード、情緒といった要素が、なにやらいったんコンピュータにとりこんで、高精細なCGで再現したような味気なさがあるのも事実。ぱっ聴き、こんなに素晴らしいジャズはない....と思うのだが、なにが足りないような気もしてしまうのだ。近年はメインストリーム的スタイルに戻り、ライブ盤ではかなりエキサイティングな演奏をしているらしいのだが、ひょっとするとこのあたり一皮むけているのかもしれない。ライブ盤もいくつかあるが、何枚か購入してみようかな。
さて、この作品だが、1989年にまさに彼の全盛期に出したウィズ・ストリングス・アルバムである。この時、彼はまだ20代後半だったはずだが、もうレギュラー・コンボによるアルバム、スタンダード・シリーズなどと平行してんなアルバムを出しているところに、当時の彼の「なんどもきやがれ」的な勢いを感じさせる。編成はドラムにジェフ・ワッツ、ベースがロン・カーター、ケント・ジョーダン、ピアノがケニー・カークランド、サックスはブランフォード・マルサリスという、当時の常連が集い、ロバート・フリードマン指揮のストリングスをバックに演奏している。ウィントン・マルサリスのトランペットは例によって完璧な仕上がりである。例えば、1曲目は「スターダスト」だが、これなどヴァースから入るパターンで、最後まで1音たりともおろさかにしないマルサリスらしい実にクリーンさとゴージャスなオーケストラもあいまって、素晴らしい演奏だ。「星に願いを」では、意表をついたミドルテンポのアレンジで、当時のレギュラー・コンボでの変幻自在な演奏パターンをとりいれていてなかなかカッコ良い....などなど、他の曲も全く過不足演奏で、恐らくウィズ・ストリングス・アルバムとしては、10指にはいるクウォリティだと思う。久しぶりに聴いてうなってしまった。
ただ、この人の場合、昔からいわれていることなんだけど、どうもそこに出てくるジャズ的な語法、ムード、情緒といった要素が、なにやらいったんコンピュータにとりこんで、高精細なCGで再現したような味気なさがあるのも事実。ぱっ聴き、こんなに素晴らしいジャズはない....と思うのだが、なにが足りないような気もしてしまうのだ。近年はメインストリーム的スタイルに戻り、ライブ盤ではかなりエキサイティングな演奏をしているらしいのだが、ひょっとするとこのあたり一皮むけているのかもしれない。ライブ盤もいくつかあるが、何枚か購入してみようかな。