市民ネットワーク千葉県の県議の視察に同行し、県内の児童養護施設を訪れました。
写真は、施設長から施設の概要や現状・課題などの説明を受けている様子。
開設は昭和60年。
現在は本園に加え、グループホームや地域小規模児童養護施設、児童家庭支援センター(子どもに関する相談・サポート事業)、母子生活支援施設が併設されています。
入所児童数はH24年12月現在で本体施設と小規模施設を合わせて51名。うち市原市の児童は3名です。
かつての児童養護施設は同じ屋根の下に大勢の子どもが暮らしていましたが、現在はどんどん小規模化しています。それだけ一人一人に合ったきめの細かい支援が必用になってきました。
また、昔は学校のガラスを割るなど暴力的な子どもが多かったのに対し、現在は内にこもるタイプの子供が多くなり、かえって対処が難しいのだそうです。
さらにもっと深刻な問題は、発達障害ボーダーラインの子供が大変多いということ。県内でも多い施設では9割、少なくとも5割の入所児童が何らかの発達障害を抱えているのだそうです。
このようなケースに対応するため、全国には「情緒障害児短期治療施設」が38か所設置されていますが、千葉県にはまだありません。
また、職員の配置基準も大変厳しい現状です。昨年4月から、ようやく小学生以上の子ども5.5人に職員1人という予算措置が取られましたが、それまでは6人に1人でした。しかしこれでもまだまだ不足で、最低でも4人に1人は欲しいところなのだそうです。
施設自体の不足も深刻です。県内の児童相談所の一時保護所では、今年6月現在で47人もの子どもが施設の空きを待っています。
こちらは施設内の様子です。
一方、こちらは母子生活支援施設です。外国人の母親とその子供が、日本人の父親のDVから逃れるためのシェルターとして設立されました。
現在、9世帯が生活しています。
特にフィリピンやタイの方が多いのだそうです。
夫との仲介、ビザ取得、保育園や仕事の紹介などのサポートも行いながら、2~3年での自立を目指します。
そしてこちらの新しい家は、3年前に建てられたばかりの地域小規模児童養護施設です。
この施設は、全て寄付によって建てられたのだそうです。
3年前の年の瀬、タイガーマスク「伊達直人」からのランドセルの寄付がきっかけで、全国の児童養護施設への寄付行為が相次ぎました。
不運なことに、その後に起こった東北の震災によってそのブームは吹き飛ばされてしまいましたが、施設の運営は相変わらず厳しく、寄付に頼らざるを得ない状況は変わっていません。
持ち帰った施設の資料を眺めると、
平成元年前後の入所理由で最も多かったのが、「父子家庭の養育不能」、2番目が「父母の入院」。
一方、直近10年間での最も多い理由は、「身体的虐待」、2番目は「ネグレクト(養育放棄)」。
日本の社会が抱えているあらゆる問題のしわ寄せが、何の罪もない子供たちのところに来ているのです。
「ここの子供たちは、生まれた時から荒れた家庭しか知らずに育ちました。ここでもう一度、育ち直しをしているのです」という施設長の言葉が改めて思い起こされます。
写真は、施設長から施設の概要や現状・課題などの説明を受けている様子。
開設は昭和60年。
現在は本園に加え、グループホームや地域小規模児童養護施設、児童家庭支援センター(子どもに関する相談・サポート事業)、母子生活支援施設が併設されています。
入所児童数はH24年12月現在で本体施設と小規模施設を合わせて51名。うち市原市の児童は3名です。
かつての児童養護施設は同じ屋根の下に大勢の子どもが暮らしていましたが、現在はどんどん小規模化しています。それだけ一人一人に合ったきめの細かい支援が必用になってきました。
また、昔は学校のガラスを割るなど暴力的な子どもが多かったのに対し、現在は内にこもるタイプの子供が多くなり、かえって対処が難しいのだそうです。
さらにもっと深刻な問題は、発達障害ボーダーラインの子供が大変多いということ。県内でも多い施設では9割、少なくとも5割の入所児童が何らかの発達障害を抱えているのだそうです。
このようなケースに対応するため、全国には「情緒障害児短期治療施設」が38か所設置されていますが、千葉県にはまだありません。
また、職員の配置基準も大変厳しい現状です。昨年4月から、ようやく小学生以上の子ども5.5人に職員1人という予算措置が取られましたが、それまでは6人に1人でした。しかしこれでもまだまだ不足で、最低でも4人に1人は欲しいところなのだそうです。
施設自体の不足も深刻です。県内の児童相談所の一時保護所では、今年6月現在で47人もの子どもが施設の空きを待っています。
こちらは施設内の様子です。
一方、こちらは母子生活支援施設です。外国人の母親とその子供が、日本人の父親のDVから逃れるためのシェルターとして設立されました。
現在、9世帯が生活しています。
特にフィリピンやタイの方が多いのだそうです。
夫との仲介、ビザ取得、保育園や仕事の紹介などのサポートも行いながら、2~3年での自立を目指します。
そしてこちらの新しい家は、3年前に建てられたばかりの地域小規模児童養護施設です。
この施設は、全て寄付によって建てられたのだそうです。
3年前の年の瀬、タイガーマスク「伊達直人」からのランドセルの寄付がきっかけで、全国の児童養護施設への寄付行為が相次ぎました。
不運なことに、その後に起こった東北の震災によってそのブームは吹き飛ばされてしまいましたが、施設の運営は相変わらず厳しく、寄付に頼らざるを得ない状況は変わっていません。
持ち帰った施設の資料を眺めると、
平成元年前後の入所理由で最も多かったのが、「父子家庭の養育不能」、2番目が「父母の入院」。
一方、直近10年間での最も多い理由は、「身体的虐待」、2番目は「ネグレクト(養育放棄)」。
日本の社会が抱えているあらゆる問題のしわ寄せが、何の罪もない子供たちのところに来ているのです。
「ここの子供たちは、生まれた時から荒れた家庭しか知らずに育ちました。ここでもう一度、育ち直しをしているのです」という施設長の言葉が改めて思い起こされます。