
魚沼市と工場立地基本協定結ぶ
魚沼市十日町地内の「水の郷工業団地」に柏崎市に本社を置く大手製菓会社、株式会社ブルボン(吉田康社長)が新たに進出することになり、3月30日には魚沼市と同社の間で「工場立地に関する基本協定」が締結された。
株式会社ブルボンは(本社・柏崎市駅前)は大正13年創業の大手菓子メーカー。柏崎市、上越市、長岡市、新潟市など県内8カ所に工場を有しチョコレート、ビスケット、スナックをはじめ多彩な商品を製造販売しており、グループ企業を合わせた従業員数は約4900人。
魚沼地域への工場進出は初めてで、水の郷工業団地内に約6万平方㍍の用地を取得し、菓子の製造工場とチョコレートの原料となるカカオ豆などを貯蔵する雪室倉庫の建設を計画している。
協定書調印式では、魚沼市の大平悦子市長と吉田社長が協定書に調印した。
大平市長は「魚沼市では市の重要な政策課題として企業誘致を長年進めてきました。本日、株式会社ブルボン様から決定をいただき、今日の日を迎えたことを本当にうれしく思っています。県内トップ企業の進出は魚沼市のさらなる発展につながるものと期待しています。この地域の雪という資源を活かしていただくことで、全国からも注目されると考えています。これから長いお付き合いをお願いします」とあいさつし、吉田社長は「私どもとしては今後、県内で一番首都圏に近い工場という位置づけになります。すでに進出している食品企業も複数あり、食品企業として団地をつくることも初めてになります。工場の稼働の時期は検討中ですが、出来るだけ早く工場を建設して稼働させたい。魚沼基幹病院も出来ましたので、工場の生産だけではなくて、研究開発も、その一部を将来は持って来たい。また、雪を積極的に活用した新しい食品開発も積極的に行いたい」と述べた。
その後の記者会見で吉田社長は、進出は事業拡大の準備とし、雪室の活用について「データによると品質でも良い影響を与えるので、カカオ豆を雪の中で寝かせたり、色々なことにトライしたい」と話し、雇用については「年数はかかるが400人規模の工場を目指したい」としていた。