昨日は若き自衛隊員のみなさんへ激励のお手紙をかきましたが、今日はアベ君へのお手紙です
アベ君、ますますお元気のようで何よりでありますが、今日は9月11日、あの9・11危機から14年もが過ぎました、米国が始め、お調子者の小泉君が集団的自衛権を先取りしていち早く大賛意を表し自衛隊を派遣してしまった戦争、イラク戦争はまだ続いています、この戦争、先行きまったく不透明、いまやあのベトナム戦争と同様、泥沼化していることはご存知ですよね、もちろん、このイラク戦争、国連安保理の決議を得ることができなかったために、ブッシュさんが勝手に有志を募って始めた戦争であることもご存知ですよね
アベ君、この戦争まだまだ続いており、民間人がいまでもたくさん死んでいることもご存知ですよね
アベ君、ちょっと今日の写真を見てください、クリックしてご覧になってください、これは欧米の市民団体、 IRAQ BODY COUNTという組織が調査したイラク戦争が始まってから今日までの、戦乱に巻き込まれて命を落とした民間人の人数をまとめたグラフです、9月4日現在のデータです、複数のメディア等の情報源が示している民間人死亡のニュースなどをクロスチェックして死者の数を算出しているため、IRAQ BODY COUNTの数字は信頼性が高いとされています
このグラフによれば2003年3月に戦争が始まってから少なくとも14万人~16万人の民間人が戦争に巻き込まれて死んでしまっていることになります、アベ君よ、陸上自衛隊の現在の定員数は約15万人ですから、少なくとも陸上自衛隊のみなさん全員に相当する数の市民がイラク戦争で死んでしまっているのですよ、しかもこのIRAQ BODY COUNTの数字は、メディアなどで確認されたものに限定されているため、極めて控えめのものであり、病院などでの死者も加算すると、民間人の死者はこの数字の数倍に達しているものと推測されるのです
もう少しこのグラフを詳しく見てみませう、2003年、イラク戦争が始まった直後の数か月は民間人の死者は月間3500~4000人、その後急激に減り、月間500人程度にまで減りましたが、2006~2007年には急激に増え、月間の死者数は2500人から3000人のレベルにまで増えていきました、次いで2009年~20012年には月間死者数は500人程度にまで減り、戦争も終わりに近づいたかと思われました、しかし2013年から死者数は再び増加、今では月間1500人前後にまで達しているのです
アベ君よ、よく歴史をおさらいしませう、米国は20世紀後半から絶えず大きな戦争を行ってきた国家なのですよ、第二次大戦後、朝鮮戦争(1950~1953年)、ベトナム戦争(1960~1975年)、湾岸戦争(1990~1991年)、イラク・アフガン戦争(2001年~現在)、しかも米国が勝ったといえるのは湾岸戦争だけ、でもこの湾岸戦争がイラク・アフガン戦争の引き金になっているのですから、二次大戦後、米国は戦争で一度も勝つことができなかったというのが歴史的真実なのです、アベ君よ、米国は戦争はするけれど勝てない国なのです
君はこんなに次々と戦争を行って勝ったことがない国と、これからお手々つないでガンバローとしているのですよ、そんないい加減な国と組んでいては集団的自衛権もヘチマもありませぬ、米国による勝てない戦争の片棒を担ぐだけの話にすぎません、ですから「集団的自衛権」などという無意味な呪文なんかさっさと犬にでも食わせてしまいなさい、そして少しは欧州諸国を見習ってシリア難民を受け入れることに努力しなさい、それこそが君の大好きなはずの「積極的平和主義」なのですよ
まあ、これだけ言っても君は何にもわからないでしょうね、いや、お坊ちゃま育ちのひとりよがり、ワガママ坊やと言われても仕方がない君はわかりたくないのでありませう・・・
グッドナイト・グッドラック!