昨日の昼前、玄関に人影・・・誰だろうと思って出てみましたら、これまでこの日記に何度も登場願っている元大工のゴローさんでした。
今年もすでに何度も柿の実をとりにきているたゴローさん、片手に杖、ハーハーと苦しそうな様子で立っています
「GGIサン・・・カキ・・・取りに・・・来た・・・ヨメサンと・・・娘・・つれてきた・・・娘に車・・・運転させて・・・」
息も絶え絶えであります。肺が悪くて酸素ボンベが離せないのに、酸素ボンベ同伴はイヤ、でですからちょっと動くと息が荒くなるのです
来年は91歳になるのにまだオートバイに乗っているゴローさん、先日エンジンをかけているときに突然オートバイが暴走して投げ出されて全身打撲、心配していたのですが、良くなったのでせうか・・・
ゴローさんが、脚立を柿の木のところまで持って来てほしいと言いますので、脚立を手に庭に出ましたら、奥さんと娘さんが柿の木を見上げながらのんびりと待っていました、
奥さんが元気に言います
「買い物に出たら急にGGIさんところへ柿をとりに行くと言いだして・・・とつぜんお邪魔してすみません」
「そんなことありません、柿、取りに来てもらうのは大歓迎。でも、そんなことより全身打撲、心配してたんです、だいじょうぶですか?もうオートバイ、やめたほうがいいですよ」
「打撲のほうは、まだ足の指がおかしいらしくて・・・私も以前からもうオートバイ、止めときと言うてるんですけど、主人はわがままで私のいうことなんかちょっともききません・・・」
「そうでしょう、ゴローさん、むかしから勝手なところが取り柄やからなあ・・・」
「GGIサン、ちょっと強う言うてやってください」
「ゴローさん、聞いてるかあ!たまには奥さんのいうこときかんとバチあたるでえ」
ゴローさんはまだ息が苦しそう、何も答えません、ハーハー息をつくだけです。
「ゴローさんが言うので脚立もってきたけれど・・・今日はゴローさんが取るのは無理や、代わりに娘さんにとってもらったら・・・」
娘さんは地元の銀行で最近まで外回りの仕事をしていたという元気活発オバサン。仕事のついでにお客のお年寄りに頼まれて買い物までしてあげたり、とても親切な行員さんでありました。
というわけでゴローさんが車のシートに座って酸素ボンベをかかえているあいだに、娘さんが、先端にはさみが付いている伸縮式の長い棒を器用に扱って次々に良く熟れた柿の実クンたちを収穫していきました。
車の後部には収穫物がどっさり、ゴローさんも大満足、娘さんはさっさと脚立などの後始末をしてから、元気に帰っていきました、GGIは車の開いている窓に向かって大声で、
「ゴローさん、分ってるかあ、もうオートバイやめとき!ちょっとは年、考えんとあかん、もう牛若丸やないのやから!」
ゴローさん一家のおかげで、残っている柿は少なくはなったのですが、それでも一番道路よりに生えている若干渋柿のほうは、まだかなり残っております
ゴローさん一家を見送って、庵にもどり、さあて今日はどうしてもんかなあ、そうや、この日曜日にやった冤罪映画「獄友」の上映会で使ったDVDを配給元へ返送しなければ・・・それにしても結構赤字になりそうやけど・・・でも某氏が最近大口?のカンパが別の某氏からあったと言っていたから、なんとかなるかなあ・・・などとぼんやり考えておりましたら、庭のほうが何やら騒がしく、ギャーギャーピーピーと野鳥の鳴き声・・・
何だろうと思って、わが庵の一等応接室の窓を開けて庭を見ようとした瞬間、わが若干渋柿の木に寄ってたかっていたたくさんの鳥たちがあっという間に電線に向かって一斉に飛び立ちました、
かくして、わが狭きガーデンの両側に景観を破壊しながら突っ立っております関電さんの二本の電柱、その間に張られた電線の上に野鳥君たちは大挙して逃亡。電線の上にそしらぬ顔をして整然ととまっております、ピーピーと騒がしいだけの鳴き声からしますと、おそらくヒヨドリ君たちでありませう
今日の写真は電線に整列してとまっているヒヨドリ君たちを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ
画面の中央に写っているのはすっかり葉が散ってしまった我が愛するナンキンハゼさんです。写真の右下にはまだたくさん実がなっている若干渋い柿の木が小さく写っています。
ヒヨドリ君たち、電線に一列に並んで行儀よさそうにとまっております。電線に止まっているだけで、とくに何かを見ているようには見えません。しかしながら、ヒヨドリ君達は実は何もみていないふりをしながらGGIの様子を観察してるのです。そして観察しながら、ときおり柿の木のほうに熱い視線を送っております
ヒヨドリ君たちのコンタンはGGIにはお見通しであります。GGIが姿を消したらゴーサイン、一斉に柿の木を目がけて急降下、柿の実食べ放題というわけです。
「あのノーテンキオッサン、早く退去しないかなあ」と心待ちにしながら電線の上で世の中平和だなあと平静を装っているのです・・・
GGIは柿の実が惜しいわけではありませんが、どうもヒヨドリ君たちはその騒がしいだけの鳴き声といい、そのコソクな挙動といい、好きになれませぬ。要するに可愛げがないのです。マザーがまだ元気であったころは、毎年、マザーとヒヨドリ君たちはイチジクの実の争奪戦を繰りかえしておりました・・・
でも、まあ、師走の寒風に吹かれてただただ寂しげに木にぶら下がっているよりはヒヨドリに食べられてしまう方が、柿の実クンにとっては幸せかもしれないなあと思い、しばらくしてGGIは立ち去ったのでありました。
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック!
今年もすでに何度も柿の実をとりにきているたゴローさん、片手に杖、ハーハーと苦しそうな様子で立っています
「GGIサン・・・カキ・・・取りに・・・来た・・・ヨメサンと・・・娘・・つれてきた・・・娘に車・・・運転させて・・・」
息も絶え絶えであります。肺が悪くて酸素ボンベが離せないのに、酸素ボンベ同伴はイヤ、でですからちょっと動くと息が荒くなるのです
来年は91歳になるのにまだオートバイに乗っているゴローさん、先日エンジンをかけているときに突然オートバイが暴走して投げ出されて全身打撲、心配していたのですが、良くなったのでせうか・・・
ゴローさんが、脚立を柿の木のところまで持って来てほしいと言いますので、脚立を手に庭に出ましたら、奥さんと娘さんが柿の木を見上げながらのんびりと待っていました、
奥さんが元気に言います
「買い物に出たら急にGGIさんところへ柿をとりに行くと言いだして・・・とつぜんお邪魔してすみません」
「そんなことありません、柿、取りに来てもらうのは大歓迎。でも、そんなことより全身打撲、心配してたんです、だいじょうぶですか?もうオートバイ、やめたほうがいいですよ」
「打撲のほうは、まだ足の指がおかしいらしくて・・・私も以前からもうオートバイ、止めときと言うてるんですけど、主人はわがままで私のいうことなんかちょっともききません・・・」
「そうでしょう、ゴローさん、むかしから勝手なところが取り柄やからなあ・・・」
「GGIサン、ちょっと強う言うてやってください」
「ゴローさん、聞いてるかあ!たまには奥さんのいうこときかんとバチあたるでえ」
ゴローさんはまだ息が苦しそう、何も答えません、ハーハー息をつくだけです。
「ゴローさんが言うので脚立もってきたけれど・・・今日はゴローさんが取るのは無理や、代わりに娘さんにとってもらったら・・・」
娘さんは地元の銀行で最近まで外回りの仕事をしていたという元気活発オバサン。仕事のついでにお客のお年寄りに頼まれて買い物までしてあげたり、とても親切な行員さんでありました。
というわけでゴローさんが車のシートに座って酸素ボンベをかかえているあいだに、娘さんが、先端にはさみが付いている伸縮式の長い棒を器用に扱って次々に良く熟れた柿の実クンたちを収穫していきました。
車の後部には収穫物がどっさり、ゴローさんも大満足、娘さんはさっさと脚立などの後始末をしてから、元気に帰っていきました、GGIは車の開いている窓に向かって大声で、
「ゴローさん、分ってるかあ、もうオートバイやめとき!ちょっとは年、考えんとあかん、もう牛若丸やないのやから!」
ゴローさん一家のおかげで、残っている柿は少なくはなったのですが、それでも一番道路よりに生えている若干渋柿のほうは、まだかなり残っております
ゴローさん一家を見送って、庵にもどり、さあて今日はどうしてもんかなあ、そうや、この日曜日にやった冤罪映画「獄友」の上映会で使ったDVDを配給元へ返送しなければ・・・それにしても結構赤字になりそうやけど・・・でも某氏が最近大口?のカンパが別の某氏からあったと言っていたから、なんとかなるかなあ・・・などとぼんやり考えておりましたら、庭のほうが何やら騒がしく、ギャーギャーピーピーと野鳥の鳴き声・・・
何だろうと思って、わが庵の一等応接室の窓を開けて庭を見ようとした瞬間、わが若干渋柿の木に寄ってたかっていたたくさんの鳥たちがあっという間に電線に向かって一斉に飛び立ちました、
かくして、わが狭きガーデンの両側に景観を破壊しながら突っ立っております関電さんの二本の電柱、その間に張られた電線の上に野鳥君たちは大挙して逃亡。電線の上にそしらぬ顔をして整然ととまっております、ピーピーと騒がしいだけの鳴き声からしますと、おそらくヒヨドリ君たちでありませう
今日の写真は電線に整列してとまっているヒヨドリ君たちを撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ
画面の中央に写っているのはすっかり葉が散ってしまった我が愛するナンキンハゼさんです。写真の右下にはまだたくさん実がなっている若干渋い柿の木が小さく写っています。
ヒヨドリ君たち、電線に一列に並んで行儀よさそうにとまっております。電線に止まっているだけで、とくに何かを見ているようには見えません。しかしながら、ヒヨドリ君達は実は何もみていないふりをしながらGGIの様子を観察してるのです。そして観察しながら、ときおり柿の木のほうに熱い視線を送っております
ヒヨドリ君たちのコンタンはGGIにはお見通しであります。GGIが姿を消したらゴーサイン、一斉に柿の木を目がけて急降下、柿の実食べ放題というわけです。
「あのノーテンキオッサン、早く退去しないかなあ」と心待ちにしながら電線の上で世の中平和だなあと平静を装っているのです・・・
GGIは柿の実が惜しいわけではありませんが、どうもヒヨドリ君たちはその騒がしいだけの鳴き声といい、そのコソクな挙動といい、好きになれませぬ。要するに可愛げがないのです。マザーがまだ元気であったころは、毎年、マザーとヒヨドリ君たちはイチジクの実の争奪戦を繰りかえしておりました・・・
でも、まあ、師走の寒風に吹かれてただただ寂しげに木にぶら下がっているよりはヒヨドリに食べられてしまう方が、柿の実クンにとっては幸せかもしれないなあと思い、しばらくしてGGIは立ち去ったのでありました。
なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック!