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つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 地震

2025-03-13 16:55:48 | 楽しい仲間
   地震 課題【テレビ番組・タレント】2011・3・25

     先生の講評…情景描写の細部が生きている。
           ロシア映画「戦艦ポチョムキン」を思わす。
           母子を登場させ焦点が出来た。    
           連作シリーズをうかがわせるうまい結語。
       つつじのつぶやき…
           あれから14年、今朝あの後歌われた「花が咲く」を
           東北ゆかりの人達が繋いだ歌声を聞きました。
           当時、ビル9階のエッセイ教室で地震にあいました。

 凄い揺れだ、地震、一瞬冗談でしょうと思った、
 こんなに揺れる地震に遇った事がない。
 
 教室の友達と顔を見合す。
 椅子から立ち上がったが、再度の揺れに机にしがみつく。
 もう終わるかと思ったが、大きな揺れが際限なく続く。
 隣の列の友達が机の下に身を屈めている。
 見渡すと、何人かがそうしている。
 初めて、「地震の時は机の下に」と言うことを思い出した。
 誰かが入り口のドアーを開けたが、直ぐに閉まってしまう。
 此方の席から、椅子を挟んでと言おうとしたが言葉が出ない。
 そうだ、逃げる時のことを考えなくてはいけない、
 上着に袖を通した。
 事務所の女性が直ぐに来た。
 「宮城県の方で大きな地震が起きました、
 此方は震源地ではないので、慎重に」と言ったことで我に返る。
 普段からこういう時の訓練をしているのだろうが、
 落ち着いた説明と対応に、慌てふためいた自分が恥ずかしい。
 先生が「お家の方たちもご心配でしょう、今日はこれまでに」
 と言ったことで、解散になる。
 8階に降りると、書店の沢山の本が落ちて、散らばっている。
 床に蹲っている人もいる。
 大変な事が起きたのだ。
 兎に角、外に出たい。
 階段に行くと、前の方に、赤ちゃんを抱いたお母さんが、
 バギーを持っている。
「持ってあげるから貸して」と一緒に降り始めたが、
 がっちりしたバギーは重い。
 自分の鞄を抱えながら後を追うが、足がもつれて弱音を吐きそうになる。
 早足で降りる母親の肩で、赤ちゃんの首が揺れる。
 出口が見えた、追いついて、顔を見合わせた、若いお母さんだった。
 「建物の中に居たほうがいいでしょうか」と言う。
 「もうここまできたら、表に出ちゃいましょう」
 食堂等で火が出れば、煙に巻かれたりする事もあるかも知れない。

 何気ない日常に、こんな大きな地震に遇うとは思いもしなかった。
 この後、被災地ではとんでもない事が起こっていた。

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梅の花が満開

2025-03-02 15:19:05 | 楽しい仲間





二週間前、文学散歩という地元のサークルで行った
府中郷土の森の梅の花を、又観に行きました。
先日はほとんど2~3分咲き、
蝋梅は満開過ぎと云う残念お花見だったので、
再度のお出かけです。
蝋梅も樹によっては微かな香りを残し、
今回は文句なく良いお花見でした。

残念だったのは、行きも帰りもバスが物凄い混み様、
府中市に、対策をお願いです。

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この頃

2025-02-12 13:23:48 | 楽しい仲間


節分より、ずーと晴れのお天気が続いている。
出掛けない時は、散歩に出る。
11時過ぎの、玉川上水の遊歩道は、
日課にしている人達も居なく、静かな林の道が続く。

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エッセイ 庭の雪

2025-02-02 07:15:24 | 楽しい仲間
 庭の雪  課題【歌う・踊る・話す】2012.2.10

    先生の講評…引用と想像、創作を組み合わせ単純さを(?)っている。
          マッチ売りの少女を思わせる切なさはある。
    つつじのつぶやき…2025年節分の今日、東京では雪の天気予報でしたが小雨の静かな朝です。

今朝、東京にも雪が降った。
年末からカラカラお天気が続いて、乾燥注意報が毎日出ていたが、これでやっと解放される。
雪が降ると、随分前に読んだ「歳時記」を題材にした中の、小さな一文を思い出す。
二月の章だったと思うが、東京は二月になると、柔らかな雪が結構積もることがあるという。

若いお母さんが、子供が小学校に入ったので、学校から帰ってくる午後二時迄、
パートタイムで働きに出た。
ある日、雪が降りだし結構積もった。
職場では風邪が流行っていて、何人かが休んだ。
上司が「済まないが二時間だけ延長して働いてくれないか」と言われ断れなかった。
初めて子供が帰ってくる時間に居てやれないことの不安がよぎったが、
もしもの時は、庭の片隅の、在る場所に鍵を置いておく事を教えていたので、
大丈夫だろうと仕事を終えた。
冬の夕暮れは早い。
薄暗くなった雪道を買い物をして帰ってくると、家の明かりが点いていない。
庭に回ると寒いコンクリートの片隅に子供がいた。
驚いて訳を聞くと、雪が積もっていて鍵の場所が分からないという。

この話を思い出しながら、自分の中で空想を膨らませる。
子供を持つと親は強くなる。
庭付きの建売住宅を買って、つつましく暮らしている。
子供が小学校に入ったら、パートに出て経済を楽にしたいと思ったのだろう。
それを子供も判っていて、鍵が見付からなくても言われたところで待っている。

二人は、抱き合った、と思う。
子供は、お母さんは、泣いたかしら。
多分お母さんは、夕ご飯の支度をしながら、
じわじわとこみ上げるものが大きかったのではないだろうか。
私は切ないお話が大好きです。



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トトロの会

2025-02-01 13:45:07 | 楽しい仲間


「トトロの会」と言うサークルで月一度、
近くの里山を散策している。
先輩も大分卒業しているのに、新しい人も入り
25年変わらず続いている。
一月は新年会、今年は梅の花で豆腐の献立。
途切れることのないおしゃべりで、2時間はあっという間。
帰り「殿ヶ谷公園」に立ち寄っても、おしゃべりは途切れません。
庭園は冬の日差しの中、小さな福寿草と
藁囲いもかわいい。

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ご無沙汰しました。

2025-01-18 12:36:38 | 楽しい仲間


咲き残った晩菊と、薬師寺で買い求めた「巳」

2025年、お正月も過ぎ、もう一月も半ばを過ぎましたね。
良いお年を迎えられましたか?
私は2年ぶり、風邪をひいてお正月は床の中でした。
インフルエンザ、コロナの検診は陰性、ただの風邪でした。
病後は身体の水分が抜けたように皺がひどく目立ち、
体重も戻りません。
遅ればせながら加湿器を買いました。





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奈良旅行

2024-12-28 15:53:55 | 楽しい仲間


奈良ホテルらしい(割と地味)クリスマスツリー


朝食の窓辺、奈良名物「朝がゆ」をいただきます。


二月堂、去年と同じアングル


我が家恒例の「年末奈良旅行」に行きました。
2018年の年末から毎年、今年で7回目です。
夫は東大寺の大仏様にお詣りしたいと言い、
普段の感謝の気持ちでお付き合いしています。
コースも大体決まっていて、
京都で昼食、近鉄で西の京へ。
唐招提寺と薬師寺の月光菩薩、日光菩薩様お詣り。
次の朝一番に、二月堂へタクシーで行き
それから下って
大仏様に会いに行きます。
最後は興福寺の国宝館。
金剛力士、阿修羅の像にお会いして帰ります。
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この頃

2024-12-21 14:53:01 | 楽しい仲間



3歳の孫と裏の玉川上水をお散歩。
落ち葉が暖かい歩道に、どんぐりのハートが。


もうすぐクリスマス、
クリスマスは我が家恒例の
「年末の奈良旅行」に行ってきます。
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エッセイ お姉ちゃん風

2024-12-16 09:35:17 | 楽しい仲間
  エッセイ お姉ちゃん風(かぜ) 課題【毒・薬】 2020・10・23

  先生の講評
    鏡としての弟の嫁と、作品展の情景。
    わが身を写しタラーリ、タラーリの趣向、義妹の心が書けている。 
       
随分前、参加している教室の作品展があった。
会場に五つ程のテーブルを置き作品を並べる。
入り口近くに、飾り付けに使うテーブルクロスや小物等が準備されていた。

各テーブルに、何人かが並んだ。
先生が段取りを話している最中に私語が出はじめ、動き出したグループがあった。
他のテーブルにも広がった。
先生の言葉が聞き取れない。
普段は温厚な先生が、突然高い声で、「お始めになって下さい」と言った途端、
駆けるように入口に走り出す人、ある人は大きな声で叫ぶ。
飾り付けの終わったテーブルに来て、作品の向きを勝手に変える人もいる。
ひどい振舞いをする人達が居たのに驚いたことがある。

実家には弟夫婦が住んで居る。
嫁のMちゃんはしっかりしていて控えめ、何事にも丁寧だ。
年に一、二回泊まりに行くが、食器棚には見慣れた食器がきちんと並べられ、
ガラスもピカピカ。
洗濯物を畳んだ序にと整理箪笥を開けたらきちんと整理されていた。
子供達も、学校が休みの時は随分お世話になってきた。
「小母ちゃんが一番やさしい」と言った長男が、東北の会社に変わったと
話した時は、「寒いだろうに」と涙ぐんだ。
時々、季節の物を送ってくれる。
今なら柿や栗、茸も入る。焼き芋が入っている時もあるから楽しい。
野菜は直ぐに料理できる様に始末してある。
晩年の両親の看取りもしてもらった。
書き出したら限りがない。
言える事はMちゃんとは四十年以上の付き合いだが、まだ一度も嫌な思いをした事がない大切な義妹だ。
私と言えば、弟と二人姉弟、長い間お姉ちゃん風を吹かせている。
つい出過ぎたり、言ったりして、弟に嫌な顔をされる。
実家の弟夫婦の事を思う時、作品展の会場で見た乱暴な人と変わらない、
がさつなことをしなかったかと反省することがある。
「又、何にでも口をはさんで威張っている」亡くなった母が、
何処かで見ているかもしれない。
 


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弟に

2024-12-02 09:29:59 | 楽しい仲間
   2人姉弟の私、弟が療養中なので、今まで書いたエッセイを
   何点かプリントして、お見舞いに持っていきました。

   かき氷 課題【箸・ナイフ・フォーク】              

 ミンミンと、セミが鳴いている。
 真っ青な空に入道雲、首筋に汗が出る。
 かき氷が食べたくなった。
 時々「氷」と書いた小さな旗を見かけるが、
 大体冷房の効いた店の中で出している。

 子供の頃、おシンさんの店の、葭簀の影の縁台で食べたかき氷が懐かしい。
 私の育った所はのんびりとした田舎、
 国道とは名ばかりの、砂利道が町の真ん中を走っている。
 たまに車が通ると、乾いた土埃がたった。
 夏休みになると遠くの方から、鐘の音をならしながら
 自転車に乗ってアイスキャンディーを売りにくる。
 大人の話ではここまでくるうちに、半分も解けているから損だといっていた。

 お盆になると、お客さんが来て少し賑やかかになる。
 仕事が休みになった大人たちは、おシンさんの店に買い物に行く。
 おシンさんの店は何でも売っている。
 鍋や麦わら帽子などが天井近くにぶら下がり、
 蚊取り線香やハエ取り紙などもある。
 棚には茶碗やしゃもじなどが埃を被って並んでいる。
 土間には近くの人が持ち込む野菜もあったし、
 祭りに使うものや盆飾りなども売っている。
 勿論、飴や煎餅もガラスケースの中に納まって、駄菓子のハッカや籤もある。
 おシンさんはごちゃごちゃした店の中の一番目立つところに
 かき氷の器械を出し、手まわしでひっきりなしに氷をかく。
 足の付いた乳白色のガラスの器に、うず高く氷を盛ってシロップをかけ、
 「シャジは自分でとって」という。
 スプーンのことをシャジという。
 おシンさんはケチで氷を細かくかくので、
 スプーンを入れシャキシャキとかき回すとすぐに溶けてしまう。
 子供のいないおシンさんは、背の小さい夫と二人で暮らしていた。
 いつも地味な着物に黒い前掛けをかけ、あんまり笑わない。
 男の子達はおシンさんの店に行くとき、
 「オシンツクツクに行く」と言っていた。


 



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