毎月歩いている里山で、夏に蛍が飛ぶというところが何箇所かある。
「見てみたい、蛍の飛ぶところを」と皆が言う。だが、夜の話なの
で中々実現しなかった。
5月、所沢の菩提樹池に行った時、又その話が出た。落ち葉が沈ん
で、どんよりと茶色に濁った池はいつも静まり返っている。夕闇に
飛ぶ蛍を想像した。
「見に来ますか?」リーダー格のOさんが言う。「夜は一寸怖いけ
ど来てみたい」話がまとまった。6月の末、曇った蒸し暑い日、夜
7時から8時、雨が降ると飛ばない。大体の日日を決めてその日を
待った。
当日、天気予報では、夜半に雨が降るといっていたが、出かけるこ
とにした。
西武球場前駅で降りたが、この日は野球の試合が無い日で、駅前は
がらんとしている。
菩提樹池へ行くには、大きな墓地に沿った山道を通る。お墓を見な
がら歩くのは、余り気持ちのいいものではない。空は黒い雲が流れ
ている。
池に着いた。風が出てきて、山の木々が大きく揺れている。誰もい
ない山の中で、ざわざわと風の音を聞きながら暗くなるのを待つの
は不気味だ。7時を大分過ぎてやっと暗くなった。目を凝らしてジ
ーと闇の中を見るが蛍の光は見えない。首筋にブーンと蚊が寄って
くる。
ぬかるんだ山道をゆっくり歩いていると、「いた」、たった一つの
かすかな光りが見えた。皆息をひそめた、低木の枝に止まっている。
「あっ飛んだ」「うぁーきれい」小さな声でささやく。子供の頃見
た蛍より、ほんとうに小さい光だ。ジーと見ていると、2~3匹が
同時に光る時がある。思わず声が出る、暗闇の中で蛍と会話をした
ような気持ちがした。
予報どおり雨が降りだした。山道に水が出てきたので帰りは墓地の
中の舗装された道を歩いた。蛍に出会えた幸運で、傘を傾けながら
みんなの声がはずんだ。
【夏・自由課題】
先生の講評 人、風景も描写が的確、暮らしの中の美の点景
南沢あじさい山の紫陽花
梅雨の晴れ間、お花大好き人Kさんと、あきる野市の紫陽花を見てきました。
4年前は駅から歩いたので、とっても暑くて疲れた覚えがあったのですが、
今回はタクシーで、ラクチンしてしまいました。
前回、紫陽花を丹精されたご主人との事を、つつじの書に投稿したので
その記事をプリントアウトしてお持ちしました。
ご主人は、ニコニコと受け取って下さいました。
深沢小さな美術館の入り口
午後、小さな美術館を訪ねました。
ここは造形作家の「友永詔三さん」の作品が迎えてくれます。
NHKの人形劇「プリンプリン物語」に登場する個性豊な人形達と、
木彫りの作品群。
白の木目と和紙の照明は
「あ~私の家に一つあったら、どんなにかいいだろうな」
と溜息をつき、又、どうしてこんな発想がと・・・
木彫りのお人形を眺めてきました。
4年前は増築中だった喫茶室は立派に出来上がって、
奥様の入れてくださるコーヒーに、笑顔がいっぱいでした。
4年前のブログで紹介した
「作品は伊豆・浄蓮の滝の向かいの「天城A・Tomoミューズ館」でも
見ることができるそうです」
は、現在移られて
伊香保の「保科美術館」でみられるそうです。
又、2010.7.24~10.11
千代田区紀尾井町のホテルニューオータニ美術館でも
造形作家「友永詔三】の世界
が開催されます。
一薬草 白い花です。
梅雨の雨が、一日待ってくれました。
西武球場前からトトロの森1号地へ、滝口天神社へ行く途中に
可憐な白い花を見つけました。
早速、植物博士のSさんに教えてもらいました。
「イチヤクソウ」と。
滝口天神社は、里山にひっそりと立っているお社です。
丁度、細い坂道を郵便配達のバイクが下っていきました。
ここは「となりのトトロ」に出てきそうな風景です。
トトロのふるさと財団が買った、トトロの森7号地と8号地
巡ってきました。
夜の菩提樹池
里山散歩番外編で、蛍を見に行きました。
雨が降らない曇った日、蒸し暑い夜、7時から8時。
難しい条件の中、お馴染みの菩提樹池に挑戦しました。
西武の野球選手が、よく利用するラーメン屋さんで夕食をして
菩提樹池へ、なかなか暗くならないのがじれったい。
池の下の湿地帯に行って時間をつぶす。
7時過ぎても気配がない、無理なのかと池に向かっていたら、
やっと夕闇の中、かすかな灯りが・・・・・。
いた、いた、小さな灯りがあっちこっちに。
私達だけの見学者に精一杯、蛍が答えてくれました。
帰り、狭山墓苑の中を帰ってきました。