つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 贈り物

2017-01-30 12:47:17 | エッセイ

エッセイ 贈り物

夫の長兄が八十歳になるので、お祝いをしようという事になった。

「疲れるよ」と言いながらも、シニアの野球チームではキャッチャーをし、役員も引き受けて活動的な生活をしている。
卒寿と言うのは何だかしっくりこないが、久しぶりに食事会をすることははすんなり決まった。

場所は実家のあった吉祥寺、時間はお昼の会食。
今回は兄弟だけではなく、長姉は亡くなったが、その子供の姉妹を含めた姪や甥達も参加をするとの事、賑やかになりそうだ。

夫は五人兄弟の末っ子、甥や姪たちとも歳が近く、兄貴分気取りになって幹事役を引きうける。
何度目かの連絡で、姪たちがプレゼントを用意した事を聞き、兄弟三人でも何か贈り物をしたいと考えたらしい。
長兄に「欲しい物ある?、花束なんかはどう?」と聞いたところ、「花なんかいらない、何にもいらないよ」と言ったという。
そうもいかないから何かいい物を考えてよと私に言う。

引受けては見たものの、とても難しいことに気がついた。
もう欲しい物は何でも持っているだろう。
夫は手袋かマフラー、カーディガンなんかはと言う。
手袋はサイズがあるし、マフラーは何枚も持っていそうだし、考え出すときりがない。
折角の物が仕舞いこまれても惜しい。

夫に「お兄さんは他の人の選んだものは欲しくないのでは」と言ってみた。
「君だったらどう?」
「私は自分で買いたいから商品券かな、一番好きなのは現金だけど」
「そうだろうな」。

そうだろうな、がどちらかは分からなかったが、悩んでいても仕方がない。
夫とデパートに行った。
一応無難にカーディガンを見て回ったがかさっぱり決まらない。

以前、一寸いいなと思った織田義郎の銅版画を思い出した。
スイスの風景が描かれて、小さくても本物だし、これなら戸棚の奥には仕舞われないだろう、値段も予算内だった。
当日義兄はジャケットの下にきれいなオレンジ色のセーターを着てきた。
ありきたりのカーディガンを選ばなくて良かった

  【冬・自由課題】   2017年1月13日

  先生の講評  〇〇色の部分『以前、一寸いいなと思った・・・・・・・・』の文に
           品位がありカラフル。
           祝い会のビファーだが、その宴の様子も読みたくなった。
           人間の人情の機微が描かれているから。

  つつじのつぶやき・・・贈り物は難しいですね。

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日常2

2017-01-14 14:28:39 | つぶやき・・

 鉄瓶とお花 

2017年1月14日(土曜日)
東京はとっても寒い土曜日です。
お昼ご飯が終わりました。

熊本のお土産、「ウニ豆腐」を頂いたので
新潟のお米をきちんと研いでご飯を炊きました。
暮れにつけた白菜が丁度よく漬かって、そこに七味唐辛子をかけたお漬物。

美味しかった、幸せ。

 

 

 

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日常

2017-01-11 10:30:23 | つぶやき・・

10年以上咲き続けるブーゲンビリア

2017年1月11日(水曜日)晴れ

いつもの日々がかえってきました。
師走、お正月と何だかんだと追われた日々が、
やっと終わったような穏やかな冬の日です。

沢山のお正月を経験してくると、段取りも分かって
暮れの早いうちの年賀状や、掃除、片づけ、買い物も順序よくでき
大晦日の午後は、夫が珈琲をご馳走すると言うので散歩にも出ました。

こんな風に又一年が過ぎるのでしょうね。

 

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駅伝

2017-01-02 06:32:45 | エッセイ

2017年、明けましておめでとうございます

元日のニューイヤー駅伝、テレビの前に釘づけになりました。
箱根駅伝を走った選手たちが社会人になって大活躍でした。
特に4区を走ったトヨタ自動車の服部君、青山学院の神野くんたち。

私は4年前の箱根駅伝、『服部勇馬・弾馬君兄弟』の情景を
思い出しながら勇馬君の走りを見ていました。

今日の箱根駅伝も、弟の弾馬くんがきっといい走りをすると思います。

 

エッセイ 箱根駅伝  課題 【信・不信】    2014・1・24の作品です。

お正月は、1日、社会人のニューイヤー駅伝、2日から3日は箱根駅伝を見る為、テレビから離れられない。
今年は、優勝校東洋大学の服部勇馬君2年生、弟の弾馬(はずま)君1年生の兄弟ランナーが印象に残った。

兄の勇馬君は、去年初めて箱根を走り、今年は往路の2区を走った。
その晩、明日復路の7区を走る弟の弾馬君から足首に違和感があるとの連絡があり、宿舎に駆け付けた。

控えの選手も呼ばれ、最終的には次の日の早朝練習の状況をチェックし、監督がゴーサインを出した。

走り終えたインタビューで
「走り出したら痛くなかった、精神的なものだったのでしょうか、
兄貴のおかげでラストも踏ん張れました」と、区間賞の走りをした。
「待っていてくれたお兄さんは何と言ってくれましたか」の問いに
「泣いていました」とあっさりと答えた。

熱い答えを期待しているのに淡々とした表情、家の二男と似てるなと思って笑ってしまった。

後の報道によると、兄は「棄権になってしまったらどうしようと、僕の方が不安で眠れなかった」と涙を流したとか。

応援の目標は順位だが、そればかりではないそれぞれのドラマに心が震える。
前回の結果に納得せず、リベンジの走りをする選手、4年生最後の年に初めて走る選手。
余命を宣告された母親に、寄り添っていた方がいいのかと、進学に迷った選手の走り、初めての大舞台に挑戦する1年生。 
アパートに風呂がなく、学生寮の風呂に入って帰り風邪を引き、最後の選考に漏れた選手、今しかない、若者の思いを見つめる。

いろいろな思いも一緒に、箱根駅伝を走る選手たち。
そして、その後のニューイヤー駅伝で再会する。

 

 

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