つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 梅雨空 

2022-06-29 09:54:29 | 楽しい仲間
 
                  つつじのつぶやき・・・東京は、「あっ」という間に梅雨明けしたのですね。
                                                    暑い、熱い、あつい毎日が・・・。



                       エッセイ 梅雨空  2019/7/26 
 
               生協で配達された、泥付きのラッキョウが、ビニール袋の中で汗をかいている。
               袋から出し手に取ってみると、ぷくんと張りのあるいい出来だ。
               水を張ったボールで、泥だらけのラッキョウを洗う。
               かなりの泥が出た。
               外の流しで洗えばよかったかなと、反省する。
               三回程洗った後、根と軸を包丁で切り取り皮を剥く。
               この皮を剥くのに、意外に手間が掛かり途中で投げ出したくなる。
               お天気のせいだ。
               皮を剥いた後、たっぷりの塩をまぶして一日置く。
               台所が、すっかりラッキョウ臭くなった。

               昨日八百屋さんで、梅を買ってきた。
               走りの頃に一度梅ジュースを作ったが、すぐに無くなった。
               今年二度目だ。
               青梅を洗い、良く水気を拭く。
               皮の部分を、フォークで刺して養分を出しやすくする。
               二日程、冷凍庫で寝かせる。
               凍った梅と氷砂糖を交互に入れ、最後にお酢をスプーン一杯入れて、時々混ぜる。
               梅と氷砂糖が良く混じるように、時々瓶を揺する。
               一週間程で、氷砂糖が解け、ジュースになる。
               このレシピは、テレビで知った。
               二回作ってその手順で上手くいった、来年も作りそうな気がする。

               揺するのを忘れないように、カウンターに出して置いた。
               不思議な事に、それが段々少なくなった。
               ジュースが少し残っているグラスを見つけた。
               「結構美味いよ」、夫の仕業だった。
               すっきりしない日が多いが、北の窓辺に、ラッキョウと梅ジュースの瓶が並んだ、少し幸せかな。
 

    
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ご苦労さん!

2022-06-16 12:38:19 | 楽しい仲間



昨年秋に買った、シクラメンの鉢。
その後3月に、2度目の花をつけました。
その花もすっかり終わったので、表に出して置いたら
又、花芽が出てきたので、鉢を変え、表に出して置きました。
そして3度目の花が咲きました。
始めは薄いピンク色だったのに、こんなに鮮やかな色です。

下のブーゲンビリアも、一年に何度も咲くので
もう何回目のお花見になるのでしょうか?
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エッセイ 美登利寿司

2022-06-05 06:33:40 | 楽しい仲間



                                     先生の講評・・・短編小説の趣がある。おもしろい。
                                               社長のことをもう少し書きたい。風情、口ぐせ、仕事ぶり、社長宅・・・。


                     エッセイ 美登利寿司 課題【作る・こわす】2019.5.24 

               春になると誰からともなく声がかかり、小田急線の梅が丘に集まる。
               梅が丘は、元の勤め先の社長が住んでおられた所。
               静かな住宅街にあるお宅には、何度もお邪魔した。
               思い出もあるが、静かで集まりやすい。

               改札口11時集合だが、10分前に行っても殆どが集まっている。
               誰かの話題から自分に有ったことを重ねて盛り上がり、道行く人が振り返る。
               昼ごはんには少し早いが、ネタの割には安いと評判の「美登利寿司」に行く。
               2階のテーブル席に案内された。
               メニューを見てもなかなか決まらない。
               豪華にいこうと言う人と、そんなに食べられないよと言う人がいて可笑しい。
               でも、やっぱり全員同じ物に決めた。
               注文が決まると、やっと何時もの顔になる。
               そして始まる。
               昨日の話、今朝の話、病気の話、孫自慢、まだ年金の話は出ない。
               独身時代に勤めた友人達は、今、姉妹のように遠慮がなく、何でも話し、お互いを思いやる。
               こんな風に10年以上が経つ。
               握りたての寿司が二つずつ運ばれてくる。
               最後にイカが残った。
               誰かが言った。
               「あの頃、会社の帰り、良くお寿司をご馳走になったよね」と。
 
               勤めていた会社は、小さな商事会社だった。
               色の黒いぶっきらぼうな社長はまだ若く、決算は毎回黒字で活気があった。
               残業が続くと、よくお寿司をご馳走してくれた。
               井の頭線の渋谷駅近くは、焼き鳥やの煙と、餃子の匂いがした。
               そんな中を抜け、パチンコ屋の騒音が聞こえる店の二階のカウンターに座る。

               「何でも好きなものを注文していいよ」と言う。
               「ウニ」「トロ」「イクラ」等、多分自分では注文しないと思う物を、夫々が言う。
               「私はトロが好き」と、何度も頼む天真爛漫な人がいた。
               何時も美味しいものを食べているのだろうと思って、羨ましかった。
               私はご馳走になることに慣れなかった。
               眼の上にある木札の値段を見ながら、「イカを下さい」なんて縮こまったことを言っていた。


           大切にしてきた友達関係が、コロナ禍のせいで集まれない。
           もう少しの辛抱かな、あんまり長い空白の時間だと、美人は変わる・・・よ。

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