つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 梅が丘

2019-05-25 14:13:36 | 楽しい仲間

エッセイ 梅ヶ丘 【夏・自由課題】 2012・7・13    

独身時代に勤めていた会社の同僚たちと、小田急線の梅ヶ丘駅で待ち合わせた。

由木さんとは毎年会っているが、他の二人とは五年振りだった。
時々の電話の声では分らなかったが、会った途端、あっ、何だか違うと思った。
笑顔も声も、そんなには変わってはいなかったが、全体にこぢんまりんまりしている。
髪の毛の変化などは予想していたが、背が小さくなっている。
生まれた年、背の高さも殆ど同じ筈だったように記憶している。

お昼はお寿司と決めていた。
駅前のみどり寿司の行列の後ろにつく。
ここは安くておいしいと評判の店で、いつも沢山の人が並んでいる。
普段は、女性のグループや、年配の人が多いのに、今日は若い男性が多い。
「サービスディで、とっても安いようですよ」と前列の人が教えてくれた。
カウンター席で良ければ早く座れることもあるが、今日は四人で座れるテーブル席がいい、小一時間並んだ。

久し振りなので、お互いの近況を話し合う。
夫のことや子供達のこと、孫の話にと広がるころは、相手の話も聞かずにしゃべり始めるので、誰のことか分らなくなる。

順番が来て、威勢のいい声に迎えられ、テーブルにつく。
女性に喜ばれるような、カニみそのサラダやデザートが付くランチメニューが人気のようだ。
新鮮なネタと味は、待った甲斐があった。

お寿司に満足した後は、並びの喫茶店に入る。
ここも昔からおいしいコーヒーを出す。又、おしゃべりがはじまる。

骨粗鬆症の話、物忘れはしょっちゅうと私、久しぶりの再会だが、最後は老いの話が多い。
お互いの話から、自分の老いを感じとってるのかも知れない。

 

 

        

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エッセイ 赤いベレー帽

2019-05-18 13:01:24 | エッセイ


 
エッセイ 赤いベレー帽 【服装・装身具】 2012/5/11

 独身時代、会社の同僚、安藤さん、林さんと、いつも一緒に行動していた時期があった。
私より三つ年下の、安藤さんと林さんが仲良くなって、その後に私が入ったように記憶している。
安藤さんは、眼鏡をかけていて、固太りの少し色黒、たっぷりの髪の毛をピンで留めたり結わえたり、学生のような雰囲気だった。
性格は気取り屋で、時々、首を少し傾げて「なぜ?」と澄ました顔をする。

林さんは安藤さんと反対に、色白ですらりとした体、髪の毛も少し茶色だった。
性格はおっとりとした自然体で、目が合うと、すぐに笑いたそうな顔をする。
一番年上は私だった。

会社からの帰りに、洋服を見に行くことが多かった。

洒落たお店に入ると、安藤さんはすぐに声を潜める。
私達が笑ったりすると、「しっ」と唇に指をあて、静かにとの仕草をする。
私と林さんは急には変われなくて、首をすくめる。

安藤さんはある時期から、コンタクトレンズに変え眼鏡をかけなくなった。
眉毛を整え、口紅も変えた。ピンでとめていた髪の毛は、額の真ん中で分けストレートに下し、すっかりお洒落に目覚めたようだった。

ある朝、少し遅れて、赤いベレー帽を被って出社してきた。
女子社員は「えっ」といった調子で顔を見合わせが、男性は大げさに「驚いた」と声を出した。
今から三十年以上前のこと、女の子は日除け帽以外、帽子を被る人は少なかったので大いに目立った。

夕方、安藤さんはベレー帽を被らなかった。
林さんと三人でぶらぶら駅に向かって歩いていた時、「ワインレッドが、すごくきれいだったの」と言った。
ベレー帽を被るのは勇気がいる。
たまたま、ワインレッドが、ベレー帽だったと、言い訳をしているようだった。

 

 


 

 

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鉛筆画

2019-05-11 14:38:53 | 夫と・・・・。

泣きむし (畳5枚の大きさ)


実家の玄関に飾ってある鉛筆画、私も欲しくなりました。
作家の安藤勇寿さんの美術館が地元にあるので、
弟夫婦に連れて行ってもらいました。


本当に色鉛筆だけ?と思う大作に圧倒されましたが、
何といっても昭和の少年が見たであろう風景が
細やかなタッチで描かれ、
「うん、うん、私も知ってる」と心に残りました。

特にこの絵に共感して、印刷ものですが買ってしまいました。
(5~6歳の少年の涙のわけは?、息子たちの姿を重ねています)

もう一つのレンゲの絵と二つを持って玄関を出ようとしたら
丁度作家さんに出会いサインをいただいてしまいました。



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令和 おめでとう

2019-05-01 09:44:30 | 新年は・・・

令和 

新しい時代を迎え、元気に過ごします。

二つの岩屋をつなぐ橋

平成最後の小さい旅
江の島に行ってきました。

弁天橋から、船で江の島の洞窟に行きました。
「弘法大師、源頼朝」も訪れたという逸話がある洞窟。

稚児ヶ淵の潮の香り、富士山、見上げた青い空
小さな幸せを感じてきました。


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