Le ton fait la chanson,le ton ne fait pas la chanson.

<創る>がテーマのアイディア帳。つくるココロを育てます pour votre creation d'avenir

『l'air francais 』

2007-08-03 | ●Conte 物語の部屋

 なるほど。      

 間口の狭い店の一番奥に座らせてもらい、そこからいつも通っていた道を眺め、そして、シードルをさらに一口。 サンジャン通り(rue St-jean, Vieux Lyon)のこのクレープ屋の横を通り、クレープ屋のお姉さんに挨拶して家に入っていくのが私の日々の日課ですが、いつも通ってるだけだったので、店の中に入るのは今回が初めてです。

  いつも思うこと: “慣れた場所”も別の角度からみるだけで、こんなにも違って見える。 

 さっき、このクレープ屋のお姉さんに、私の(日本に持って帰れそうもない大きさの)絵を3枚あげました。 お姉さんは、「じゃ、あとで一杯飲んでいって。」というので、買い物帰りにクレープ屋に寄らせてもらうことにしました。 「何飲む?」と、お姉さん。「(クレープやさんだし、)シードルで。」 と私。 

 ぼーっと飲みながら、もう一人の従業員と話していると、少しずつ店は慌ただしくなってきました。 (私、結構、“仙台四郎”なのよね。) お客さんによって私はすこしの間ほおっておかれます。 そういう意味では長居ができたので、少しすると、お姉さんが、「クレープ食べる?」と言ってくれました。 お昼少し前です。  ひとつ、思い出せないのが、私がこの時なんのクレープを食べたかということです。  何かのconfiture(ジャム)をつけてもらったと思うのですが。。。

  このクレープ屋さんにあげた絵は

  ● 虹色の水牛 (鉛筆・色鉛筆・パステル画)

  ● 模写 (特殊紙に描いた油絵):上の画像

    ● ロートレックの絵より起こした版画

  想像するまでもなく、これらを日本に持って帰ったところで、飾るところがない。というか、合う場所がないって話で。 日本にこんなのもって帰っても、所詮倉庫にしまいこまれるがオチです。 でも、フランスや、このクレープやさんにだったら、この絵達も活躍の機会を与えられるかな~と思ったわけデス。

  これらが今もこのお店に飾られているかわわかりませんが、私がいなくなった後、これらの絵がその後、のみの市に出回ってふらっと売られていること、というのが最終的な理想です。  この絵は、学校の授業で作ったものなので、紙の裏には私のフルネームが書かれています。 後世、私の絵を手にした人は、どこの国の人なのかわからないその名前を見ることでしょう。 

 ま、そんな思いをはせながら、クレープを食べてたので、なんのクレープだったのか覚えてないのかもしれません。  ごちそうさまでした。 3枚の絵と、クレープ&シードルの交換話でした。