文化祭の展示を大急ぎで見た後、わたしは松山の県立美術館へ車を走らせました。 県展が終わったので、作品搬出をするためです。
わたしの作品はこれです。 色があせたように見えますが、もう少しはっきりした色です。 写真をきれいに撮るのはむずかしい~。
今回はロウけつ染めで水の揺らぎに挑戦しました。 昨年春旅行に行ったベルギーのブリュージュをモデルにしています。 近くで見るよりも美術館の広いフロアで見たほうが水の部分がきれいでした。 ろうけつ染めの仕方を知りたい方はこちらを
左から上にかけてのカーブは木の土台にむら染めをした色革をはっています。 トンネルのように見えますが、それは窓枠でもトンネルでも橋桁でも見る人の想像に任せるとして、額縁の役割を兼ねています。 最初のうちは買ったパネルと額を使っていたのですが、今年は、
パネルも含めて全部わたしの手作りですよ~。
いや、あの、ちょっとだけ弟に手伝ってもらいました。
例によって娘たちの批評は手厳しいです。 去年、今年と2年続けて、技術的なことに力を入れすぎたかなと思っています。 来年はもう少しデザイン性を追求したいなあ。
ところで、美術館へ行った目的はもう一つありました。
今、ベルリン国立アジア美術館所蔵の日本美術名品展が開かれているのです。 最近何度も美術館に来たのに見る機会がなくてー
やっと見ることができました。
俵屋宗達、円山応挙、伊藤若冲 葛飾北斎、 喜多川歌麿、渡辺崋山、横山大観・・・・・ 教科書に出てくるような有名な画家たちの作品が 70点も展示されています。
中へ入ると
くら~い
この間の本願寺展でもそうでしたが、館内は照明をぎりぎりまで落として、なかなか見づらいです。 光による劣化を防ぐためでしょうか。 人は多すぎず少なすぎず、ひとつひとつをじっくり鑑賞することができました。 とはいうものの夕方近い時間になり、わたしはかなり急ぎ足。
楽しかったです。 日本の絵画にこんなにもユーモラスな一面があるなんて。 もっとゆっくり時間を取るべきだったと後悔しました。
なかでも興味深かったのは、「熈代勝覧の日本橋」というなが~い絵巻物。 12メートルもあって、江戸時代の神田から日本橋までの通りの様子を描いたものです。 登場する人物1671人、犬21匹、馬13頭、牛4頭、猿1匹、鷹2羽。人々の表情、しぐさ、職業によって異なる服装、当時の商売の様子など、克明に見ていったら丸1日かかりそう。
図録がほしかったのですが、すでに売り切れておりました。 残念!
それで、本を買って帰りました。
あの絵巻物が解説付きで全部載っています。 なんともおもしろい本。 案の定、娘はこの本にとびつきました。1時間あまり見入っておりました。
おまけ
美術館の向かいは遺跡調査が終わってそのままになっています。 昨日の雨で水たまりができたところでカラスが水浴びをしていました。 ぶるぶる・・・ カラスはさむくなかったのでしょうかね。