あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

男鹿和雄展

2008-11-25 01:29:08 | お出かけ

 連休最後の日、今日は雨です。 雨だったら美術館へと前々からの計画していた通り、県立美術館へ行きました。 ちなみに晴れだったら四国カルストへ行こうと・・・・


 県庁前あたりで変な人を見かけました。 顔を真っ白に塗って買い物袋を下げて歩いている人。そういえば今日は寺山修司没25周年を記念して、 観客も通行人もまきこんだ市街劇が上演されるはずでした。 う~ん、それにもちょっと興味がありますが~


 さて、美術館に入ったら、いきなりトトロがお出迎え。 訪れた人たちが入れ替わり立ち替わり記念撮影をしていました。 もちろんわたしもその一人。



 わたしたちが見に来たのは



 「となりのトトロ」や「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリの作品で背景画を手がけてきた男鹿和雄さんの原画展を見るためです。


 チケットを見せると、絵はがきをくれました。 「朝焼けの松山城」です。 淡い色彩がとてもきれい。



 会場は大勢の人で、にぎわっていました。 子ども連れもたくさん。 わたしが思うに、この人たちは「晴れだったら動物園、雨だったら男鹿和雄展」だったのじゃないかな。  子どもたちはまずまずお行儀が良くてほとんどの子が静かに見ていました。 中には疲れたのかお父さんに抱えられて眠っている子も。 大変ですねえ。


 トトロやら魔女のキキやらもののけ姫やら千尋やらがいっぱいでてくると期待していた子どもたちはがっかりしたでしょうか。 キャラクターを描くのは彼の仕事ではなく、もっぱら背景の絵がならんでいます。 でも、このきれいな絵を子どもたちに見せるのは賛成です。 今はわけがわからなくても、原体験としてきっと心に残ると思うから。


 スタジオジブリでの仕事の前は、テレビアニメも手がけていたそうで、「あしたのジョー」とか「はだしのゲン」とか懐かしい題の絵も展示されていました。 「はじめ人間ギャートルズ」の北斎の版画に似た絵が印象的。


 第一のフロアを出ると、真っ暗なトンネルがあって、そのあたりから人が動かなくなりました。 トンネルの横には小さな穴があって、そこをのぞくとー、

  トトロのねぐらがありました。 寝ているトトロのおなかが上下に動いています。 ねぐらには石のテーブルや水瓶、岩をくりぬいた食器棚もありました。


 やっとトンネルを抜けると、そこからはスタジオジブリでの仕事が展開されています。 みんなここへ来て途端にていねいに見ていくので渋滞がおこったというわけです。


 撮影OKの大きなパネル。 「トトロ」のなかのさつきとメイの家です。



 絵はすべて水彩(おそらくポスターカラーなどの不透明絵の具)で描かれています。 その緻密さ、だけどバランスよく緻密さを抜いてゆとりある空間を作り出しています。 そして絵の中の光と空気の美しいこと。 朝昼夕夜、春夏秋冬、見ただけでわかるように光と空気が描き分けられています。

 展示の中には、美術設定とよばれる鉛筆のデッサンがあって、それにしたがって彩色され絵になっていくらしいです。 そのデッサンも見事でした。 
 アニメ作品は美術監督によって美術ボードが提示され、何人もいる画家たちは、それにしたがって色合いを統一していくのだそうです。 (一人がひとつの作品の背景画すべてを描くわけではありませんでした。 知らなかった~) これが普通の絵と違うところでしょうか。 本人の創作意欲にしたがって描かれる絵画作品とちがって、あくまで依頼主の意向に沿った絵に仕上げる、まさに職人の絵でした。


 今回展示されているのは600点、ひとつひとつをていねいに見ていたらあっという間に時間が過ぎ去り、どっと疲れがでてきました。


 


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コメント (4)
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