日曜日、夫が松茸を買ってきました。
話を聞くと、ちょっといかがわしいのよね~。 国産にしては安くない? それも半額にしてくれたっていうんですから。外国産だとしたら市場価格の2倍以上のぼったくり、国産ならば完全赤字の出血大サービスといったところです。 でも、山口県産だということでした。
娘たちが高校生だった頃は、夫がガナダ産の白松茸を直接市場から箱ごと買ってきて、思う存分食べていたのですが、さすがに香りはそんなに強くありませんでした。 この松茸は、確かに今までの記憶にない、強い香りを放っていました。 考えてみれば国産松茸なんて食べたことがあるかなあ。
いや、この間、ちょっとした祝い事で行きつけの料理屋に行ったとき、娘の縁談がまとまったと勘違いした女将が、地元産の松茸の土瓶蒸しをサービスしてくれました。
土瓶の中身は、松茸、はもの切り身、ぎんなん、春菊です。 ありがとう、うれしい勘違いでした。あのときもいい匂いはしたけど、少しだったしー。 これほどは匂わなかったように思います。
わたしたちは疑うのをやめて、山口県産だと信じることにしました。 安かったのは、傘の部分がかけていたから、ということで。
さっそく松茸ご飯の用意をして、茶碗蒸しを作ろうとしたところー
「焼き松茸が食べたい。」
娘が言い出しました。
「焼き松茸なんて贅沢な食べ方は・・・・カナダ産じゃないんだから。」などといいながら結局お印程度の焼き松茸も作って、うす~く切った松茸を2,3切れ入れて茶碗蒸しも作りました。
ご飯はシイタケで水増ししております。
焼き松茸はこれで1人前。 だれかとだれかは足の部分をとって、一口で食べてしまいましたけど。 ぶじおくんは家でお酒を飲みながら食べたいと言って持って帰りました。
茶碗蒸しには、松茸、えび、ぶじおくんが育てた枝豆、それにすり下ろしたつぐね芋にシラス干しを混ぜたのを入れました。
台所は、翌朝まで松茸のいい香りがしていました。
松茸2本で幸せな気分になれるわたしたち。 もしかしたらこれでも贅沢していると思える人もいるでしょう。 でも、最近何億と稼いで何億と浪費した人もいるし、例の論文問題で定年退職した人は6000万円とやらの退職金を「生活が苦しいので返しません」と言ったそうな
贅沢にきりはないし、贅沢に慣れたらこんな小さなことで喜んだりはしなくなるのでしょうね。 それって本当に幸せなんでしょうか。