娘のぶじこは「雨女」です。 その上、嵐を呼ぶ「台風女」です。 そして今日、わたしはぶじこに「ゆき女」の称号を授けようと思います。
今日、わたしとぶじこは、前々から約束していたぶじこの自転車を買いに新居浜まで行く予定でした。 そして夜は家族そろってのお食事に出かける計画。 ところが・・・・・
午前中みぞれまじりの雨が、午後からは本格的な雪になってきました。道路にうっすらとつもりだした雪を見て、今日は出かけない方が無難と判断しました。 食事会のため早めにやってきたぶじことぶじお君は、写真を撮ってくると言って出かけました。 暖かい海の近くで育ったぶじお君は雪が大好きなのです。
昼からアトリエにこもっていたわたしは、5時過ぎに犬の散歩に行くために外に出ました。
外は一面の雪景色!
こんな雪、何年ぶりでしょう。 気がかりなのは出かけていったぶじこたち。 電話をすると、松山にいると言う。 バカモン!帰ってこれないよ。
中予地方と東予地方を隔てる「桜三里」。 この美しい名前の峠は、大雨が降っても雪が降っても通行困難になるのです。 こちらが少々の雪でも、絶対に越えて行ってはならんものをー。
夫は市場にキュウリを出荷しに行っています。 下の娘は朝出かけていったっきり。
犬にとっては、雨が降っても雪が降っても、大嵐でない限り最大の楽しみ。 わたしは2匹をつれて、雪靴をはいてでかけました。 えへん、すごいでしょう。 何年に1回か2回しかない雪の日のための靴をわたしは持っているのです。 子どもたちと雪遊びをするためです。 もういらないかな?と思ったのだけどとっておいてよかった。
雪が足に冷たいだろうと思うのですが、犬たちは大喜び。 ところが・・・・
なぜかジムソウチョウの首輪が外れてしまったから大変。 あわてて首輪をつけようとして母犬のチャイの鎖を離してしまいました。 2匹は踊るようにかけていましたが、そのうち誰も引き留めるものがいないと気づくと、全速力で柿畑の方に走っていってしまいました。 もう・・・・・犬まで行ってしまうなんてー。
大声で名前を呼んだって帰ってきません。 とぼとぼと足跡をたどっていきました。
雪の上に、仲よく平行についた足跡。 初めて気づきましたが、犬って4本の足をほぼ一直線において走っていくんですね。
犬の去った方向はし~んとして幻想的な風景。 レンズについた雪がまるで月のように見えてふしぎな写真になりました。
わたしは探すのをあきらめて家に帰りました。 チャイの鎖が木に引っかからなければいいけど。
この雪の中、小鳥たちはどこに行ったんだろう。 カワセミはえさを食べられたかしら。 そういえば猫のサンクも帰ってこないし。 にわとりはどうしているかしら。
にわとりは隅っこにくっつきあって寝ていました。 そうこうしているうちにいつの間にかジムソウチョウが帰ってきて。 チャイも一緒でした。 今日は自主散歩でしたね。
ほどなくして下の娘が「こわかったぁ~」と言いながら帰ってきました。20キロぐらいのノロノロ運転で、30分で帰れるところを1時間半くらいかけて帰ってきたそうです。
サンクも帰ってきて、えさをたらふく食べて、ストーブで暖まって、また出て行きました。
ぶじこからは海岸回りで帰ると電話がありました。 2,3年前、松山へ出張した先生が今日のように雪に降られ、海岸沿いのルートから帰って来たことがありますが、確か5時間くらいかかったはず。 帰ってくるのは夜中ですね。
夫は夜の10時の時点でまだ渋滞から抜け出せないでいるそうな。 これも帰ってくるのは夜中でしょう。
めったに雪の降らないこの地方では雪に対しては全くの無防備です。