tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

不審気球は「撃墜」でいいのでしょうか?

2023年02月16日 14時13分50秒 | 経済
「UFO」でない事は確認された。それはそうだろうと誰しも納得でしょう。

しかし、中国から飛んで来た? 民間の気象観測用が風に流されてきた? 単なる遊びの気球だ? いや、何らかの目的を持ってアメリカの特定の場所の上空に滞留した? 偵察用の気球に相違ない? 軍事目的かも知れない? ・・・・・

気球は航空機と同じで、領空侵犯の場合が撃墜してもいいという事のようで、アメリカは4つほどを戦闘機で銃撃し撃墜しました。

墜落した気球は残骸を回収して、如何なるものかを調べるという事で回収に当たっているようですが、回収作業は難航などと報道されています。

中国は、中国のものと認めたのでしょう。民間のもので、風に流され、不可抗力でアメリカに行った。撃墜は過剰反応だと強烈な不満と抗議を表明しました。

更に加えて、アメリカも中国上空に10個ほど気球を飛ばしていると発言したりで、泥試合の様相さえ見えています。

アメリカではこれらの気球についてはずっと追跡していて、偶々アメリカ上空で見つかったのではないといった報道もあり、何故中国が肉眼でも見えるようなものを黙って飛ばして、こんなトラブルを起こすのか理由はどうにも解りません。

同じような気球は日本上空でも見られていたという報道が写真入りで飛び込んできて、日本政府は、まさに「うわの空」だったのかと我々もびっくりです。

政府は、その後突然、気球は中国の偵察用と「強く推定」し、早急に自衛隊による撃墜の可能性も含めルールの見直しに入ると「どろなわ」の見本みたいな動き様です。

こんな事を書いたのも「撃墜」など言う言葉は聞くだけで鳥肌が立つような恐ろしさを感じる戦争体験時代の人間の条件反射からでしょうか。

ところで、もし実態を解明したいのであれば「撃墜」ではなく「捕獲」こそが適切ではないでしょうか。
捕獲すれば、無傷で全容が解明できます。問題の正確な解決のためにはベストでしょう。

日本では「撃墜」ではなく「捕獲」したということなれば、それは日本らしい真実解明に貢献するベストの方法として世界が注目するでしょう。

日本の高度技術はここまで可能という事にもなるわけですから、日本は、野蛮な撃墜でなく穏便な「捕獲」に科学と技術の総力を挙げ、実態解明のための最大限の努力をしたらいかがでしょうか。

事件の現場などでも、アメリカでは「犯人はその場で射殺された」というのが多いですが、日本では犯人は射殺せずに逮捕しようとするのが一般的でしょう。

政府は、こうした文化の違いも、本当の問題解決のために役立つよう十分留意して、行動のルールを作る事が日本らしさが役に立つ大事なことではないかと思うところです。