tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

GDP成長目標「1%以上」とはなんと情けない!

2024年06月05日 14時00分22秒 | 経済

昨日、岸田内閣の新「6か年骨太の方針」の骨格が決まったという報道を受けて、「骨太の方針」の中での「物価と賃金の関係」につて、「物価上昇を上回る賃金上昇」とありますが、春闘でそれをやると大変なことになるかもしれませんよ、と書きました。

そして最後に、「骨太の計画には」実質経済成長の目標も、勿論掲げられるのでしょうが、(中略)成長見通しが崩れれば、総てはその分配ですから総崩れでしょうと、書きました。

ところで、政府が成長目標を立てるとすれば参考になるのは、内閣府の「財政収支試算」あたりで、これでは名目3%、実質2%の成長でないと財政収支は健全にならないとしていたようですから、これから日本経済は発展するという岸田トーンからすれば多分実質2%以上、頑張って3%ぐらいの数字が出て来るのかと思っていました。ところがその後の報道では「実質1%以上」という事になるようです。

『え! たったの1%』とびっくりでしたが「以上」が付いていました。おそらく、2%はとても自信がないけれど「以上」とついているからいいだろうという事でしょうか。

外国に行って「日本に投資を」「岸田に投資を」と呼びかけている人にしては余りに小心すぎるというか、やる気がないというか、これでは日本は救われないと感じた次第です。

というのも「デフレ脱出」とか、「需給ギャップがマイナス」などと言われ、現状の不況感から抜け出したいと願っているのが現在の国民感情でしょう。

という事で、現状の日本経済の実質成長率を見れば、一昨年度1.5%、昨年度1.6%。今年度1.3%というのが、1月発表の「政府経済見通し」の数字です。

今朝の報道では実質賃金の対前年マイナスが25カ月に伸びた様ですが、極端な円高にならない限り経済情勢はいくらか良くなることを多くの人は期待していると思います。

そういう中で、今後6年にわたって、実質経済成長率が1%を越えればいいという「骨太(骨細ですね)の方針」では、国民は落胆でしょう。

今日も、日本人は、日本経済の挽回を目指して、真面目に一生けん目に働いています。こんな勤勉な国民は、世界でもまれだと私は思っています。

いずれ選挙があると思いますが、その時は実質経済成長率2%以上と自信を持って言い切る政党、人に日本のリーダーをお願いしたいですね。


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