学校統廃合。聞きなれない言葉だけど身近に迫っている重要な問題。何せ地域から学校がなくなってしまうのだからこんなに大変なことはないと思う。先日、厚生文教常任委員会を傍聴し小田原市立片浦中学校の現状がこの統廃合に関わる事情にあると聞いて驚いたのです。
説明を聞けば「学校のあり方を考える委員会(略)」を立ち上げて検討してきたということだった。この委員会では検討の結果今後片浦中学校は近隣の中学校に統合し、平成22年3月で閉校、平成22年4月から市立城山中学校に編入するといったことで最終的に意見がまとまり提言書という形で教育委員会に託しました。
提言書の中身を見れば子どもたちの将来を思う保護者の思い、地域のみなさんのやむにやまれぬ切実な思いがびっしりとこめられていて、あり方委員会での最終結論に至った経緯がよく理解できるのでした。それと地域から学校がなくなるということがどんなにか重要な意味を持つのか、このこともよくわかるのでした。
少子化といわれる下で学校の小規模化が進む中、学校統廃合をどう考えるのかは全ての学校に共通することだと思う。そこで私はむしろ小規模学校の持つ特色を生かした学校づくりがこれからはもっと行われていくことを期待するのです。
全国各地には小規模学校の研究や実践によるすばらしい経験が生まれているようです。小田原市は小規模特認校や複式学級の経験がないということなので、ぜひそのような経験も積み重ねていくことも大切ではないかと思っているのです。
研究や実践にはいろいろ困難な面があるということだけど、やってみる価値は大いにあると思っているところです。
小規模学校についての問題点が言われる一方で、その良さに注目すると、子どもたち同士がとっても仲良しで、学習力、発表力が高い、地域の高齢者にやさしく行事への積極的な参加が見られるなど、とっても子どもらしい姿を見るようなうらやましいかぎりのことが言われています。不登校やいじめ、学力の低下が何かと取り出される今、これって大事だなと思う。
先日片浦中学校を視察しました。以前にも近くを歩いて感じられたように学校へのスクールゾーンは左右にみかんの木、すずなりの金柑、竹林、野の花が目に飛び込んでくるような自然に囲まれていて抜群の環境でした。
明るい教室からは海が輝いて。非常に学校とは何かと考えさせられる。
先日議会の一般質問にて、私は片浦中学校の統廃合に関する質問をした際に最後のまとめとして、いつでもまた「再校できるように」。教育長に教育委員会での最終判断にこの点を含んだ議論をするよう要望した。