川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

奇祭「岡本火祭」開催される

2009-12-15 22:54:11 | 日記
 今日12月15日、松阪市岡本町の明神社跡の山の山頂で恒例の「火祭り」が行われました。この火祭りは昔、堀坂山に住みついた大蛇がこの村に出没し村人に危害を加えたとき、村人が松明を焚いて大蛇を退治したとの言い伝えからこの祭が行われています。

 岡本町は堀坂山から山続きになっており、この大蛇は尾根伝いに岡本に現れて村人を呑んだり、危害を加えたりしていた。このとき村人の老人の夢枕に神のお告げがあり「大蛇を退治するには村人全員が松明を焚いて、一斉に大蛇にめがけて投げつければ大蛇は間違いなく退治できる」と告げられた。老人はこのことを村人に伝え、村人全員で実行したところ大蛇を退治できた。そこで村人は大蛇を退治できた陰暦11月1日(現在では太陽暦12月15火)に火祭が行われるようになった。

 山頂の広場の中央に大火を焚き、お神酒と各家から持ち寄った薄くのばし直径30cmもある餅を神前に供え、お神酒を酌み交わす。祭の最後にはこの餅が来場者にまかれ、太鼓の音とともに、火のついた松明をもった地区の人たちが広場の周囲三回回り、最後は大蛇に見立てた中央の大火に松明が投げ込まれる。

 この祭りは戦時中昼間行われたことはあっても中断されることなく続けられてきましたが、明治の中期頃一度中断された年がありました。するとこの年に岡本で火災が発生し、「これは家を焼いて火祭りの代わりにされたのだ」と恐れ、火祭りを再開することになり、その後は中断されることなく続けられています。岡本町ではその後この火事以外の火事は記録がないと言われています。
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