川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

何処へ行く小沢一郎

2012-07-05 08:48:05 | 日記
 「動かざること山の如し」、武田信玄が旗指物に掲げた「風林火山」の一節である。
 今の政治の世界で「政治家」と呼ばれる国会議員は2人しかいない、1人は亀井静香と、もう1人は小沢一郎であると、以前聞いたことがある。田中角栄の時代から力で政治を動かそうとする政治家の生き残り、現在の政治の世界では、珍しい存在であろう。
 亀井静香氏は動きすぎて今、表舞台から姿を消してしまった。そしてもう一方の小沢一郎氏も自民党を飛び出し、新しい党を造っては壊していく、「壊し屋」の異名をとるが如く、動きすぎていつもまとまらない。自民党に残っておれば、とっくに首相になっていただろうと言われるように、若いときから政治の中枢におりながら、いまだに首相になれないのは、動きすぎるためであろう。
 
 今回の社会保障と税の一体改革の採決では、小沢一郎の存在感を遺憾なく示した。しかし一体何が残ったのか。野党も一緒になって、自分の党が推し進めようとする大きな政策に反対することしか、存在感を示せない小沢氏に寂しさ、悲しさを感じる。
 民主党から離脱して、新しい党を造ると言うが、国民の多くは新党に期待しないという。「消費増税反対」「原発再稼働反対」という国民受けする旗印を掲げても、国民はついてこない。国民に足下を見透かされているためであろう。

 衆議院での採決の後、「元の民主党に戻していく」と発言している。3年前に民主党が政権を取って、高い支持率の時、そして挙党態勢の時に、鳩山(首相)-小沢(幹事長)ラインとして政治の中枢におりながら、わずか8ヶ月余しか持たなかったではないか。この8ヶ月に民主党の高かった支持率は急激に下がり、民主党に対する風当たりが強くなった。元の民主党に戻すとは、どの時点まで戻すのだろうか。

 11日に新党が結成される。また新しい党を造って、小沢一郎は何を目指して、何処へ行くのだろうか。
コメント
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